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2.2.3 海底面情報の定量化のシミュレーション
 モデルと実測値の比較を行う前に、実測値の後方分布特性、特に、入射補角に対する依存性について調べた。
 
(1)テストサンプル
 テストサンプルとして、図82に示す研究対象エリア内に含まれる航跡点から観測時間5分ごとに、連続する20ピング分(図中の黄色い航跡点)の後方散乱強度データを抽出し、これを入射補角1度ごとに平均して、44航跡点の左舷・右舷の両側についてラインデータセットを作成した。サンプルの内訳は、2003/07/12の航跡上に8サンプル、7/13に24サンプル、7/14に12サンプルであった。
 なお、参考のために、図84にエリア内のシービームによる海底地形コンターを示した。
 入射補角に対する後方散乱強度の関係を調べるために、以下に、これら3測線から抽出した全ラインサンプルを、日付ごとに、左舷・右舷ごとにまとめ、入射補角に対して後方散乱強度値をプロットした図を示し、その特徴をまとめた。
 
図85 研究対象エリア内の44サンプル抽出航跡点
 
図86 研究対象エリアの海底地形
 
1)7月12日8サンプルの後方散乱強度と入射補角の関係
 図中の矢印は、船の進行方向を示している。
 
図87 7月12日の8サンプルの後方散乱強度
(赤:Port/左舷、青:Stbd/右舷)


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