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≪各地点調査結果≫
 JR南草津駅前の商業施設周辺の道路は昼・夜ともに人通りが多く、路上駐輪等も見られず整然とした状態である。アミューズメント施設前では路上駐輪などが見られる。
 国道1号、京滋バイパス等の地下道においては、昼間の通行者(自転車)は多いが、周辺からは見通しが悪い状態にあり、昼間でも暗い場所になっている。夜間は地下通路自体は明るいが、導入路部分の照明が十分ではなく、非常に暗く見通しが悪い。落書きも見られる。
 
 
エ 地域自衛型防犯体制のあり方についての検討結果
≪地域防犯対策マップ≫
 住民不安の高い、幹線道路下の地下歩道の壁面に落書きを防止するためのアートペイントを行う(NPOとの連携等)。
 夜間の暗さを和らげ、見通しを確保することを目的とした外灯点灯運動(22:00まで各世帯・事業者への協力要請)の提案が行われている。また、手入れがされずうっそうとした植栽等を町内ボランティアによる剪定を行うことにより、見通しの確保を行う。
 また、まちなかの監視の目を確保するための、パトロール強化(特に不安感の高いポイント、通学路等)の取組として、犬の散歩時パトロール(腕章交付)、小学生通学時間帯の庭仕事を奨励するなど、参加負担は低いが効果の期待できる取組が見られる。
 さらに、地域の新住民(学生、若い世代)との交流機会を設けるための、企画イベント等、公民館起点とした住民連携の場作りについても議論された。
 
≪地域自衛型防犯体制の検討≫
 地域活動への新しい参加者を呼び込み、定期的な活動を地域全体に広げていくためには、「参加負担が少なく」「誰もが取組める」ような、一人一人ができることから始めるという視点が重要であるとの意見があった。
 特に、地域活動への不参加理由に見られるように「顔見知りが少なく参加しにくい」という、障害を取り除くためにも、駅でのボランティア等、1人でも気軽に参加可能なメニューを工夫し、情報発信していく必要がある。
 さらに、地域の中にある各種防犯団体活動の活動概要、成果などについての情報を共有化し、人的交流や効果的な活動連携が生まれるような仕組み作りが必要である。
 将来的には、防犯NPOの立ち上げを目標に、警察との協力による犯罪発生記録の管理、および住民に分かりやすい形での防犯情報発信(メール一斉送信による情報共有(NPO、行政、学校、地域、警察の連携)を行っていくことを目指す。
 
図表2-41 玉川学区地域防犯対策マップ〜北部エリア
(拡大画面:266KB)
 
図表2-42 玉川学区地域防犯対策マップ〜南部エリア
(拡大画面:207KB)
 
図表2-43 玉川学区地域自衛型防犯体制の検討
(拡大画面:135KB)
 
(4)まとめ
 玉川学区における地域防犯に関するワークショップの実施した結果を元に、以下のとおり、地域防犯システムの構築に係るポイント、共通課題の洗い出しを行った。
 
ア 防犯意識に関連する地域特性
 20代前半人口割合の高さ(大学生居住)、平成7〜12年の定住率(約50%)の低さなどからも、地域コミュニティの熟度が低い地域であり、「顔見知りが少ないため地域の活動に参加しにくい」といった地域防犯活動展開の障害となっている。新旧住民の交流機会を増やしていくことにより、地域防犯活動への新しい参加者を得るきっかけづくりを行っていく必要がある。
 「まちなか環境のイメージアップ」が重要であるとする割合が比較的高く、不安感の高いまちなか環境に対しての問題意識の高さがうかがえる。
 
イ まちなか環境特性
 国道地下道、名神高速高架下、東海道新幹線高架周辺、京滋バイパス地下道、周辺・バイパス下通路(トンネル)などでの暗さ・人通りの少なさに対する不安が集中している。当該地点は落書き・ゴミ投棄などのモラル低下が見られる場所でもあり、不審者やわいせつ行為等が発生しやすい場所となっている。
 これらの地下道は、駅と学校、住宅を結ぶ南北行きの日常生活動線であり、不安であっても通らなければならない状態である。玉川学区全体的に、車両優先の道路環境整備が行われており、歩行者環境の安全性、安心感を高める配慮が必要であるといえる。
 また、南草津駅周辺の遊興施設、公園、コンビニエンスストア等での若者のたむろに対しての指摘がある。現在、地域防犯団体のパトロール活動を実施しており、若者のたむろも減ってきている。
 
ウ 今後の地域自衛型防犯体制のあり方
 玉川学区地域安全連絡協議会の立ち上げにより、玉川学区内の各主体の連携により、地域防犯活動を展開することが可能な状態となっている。
 今後、地域自衛型防犯体制を強化していくためには、定住率の低い地域であるために新住民の参画が得難いことが大きな課題であり、地域活動への新しい参加者を一人でも多く呼び込むための工夫を行うことが重要である。そのため、一人でも気軽に参加可能なメニュー(外灯点灯運動、わんわんパトロール、通学時間帯庭仕事の奨励等)を工夫することにより、参加者の裾野を広げていくための提案が行われている。
 また、個人的、単発的、地域限定的な取組を、協議会ネットワークを活用することにより、組織的・定期的・地域全体活動へ展開させていくことが期待される。さらに、地域の中にある各種防犯団体の活動概要、成果などについての情報を共有化し、人的交流や効果的な活動連携が生まれるような仕組み作りが必要である。







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