日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 社会科学 > 政治 > 成果物情報

私はこう考える【中国について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


1997/04/20 産経新聞朝刊
【主張】日本の海は今や中国の海
 
 中国の海洋調査船が「日本の海」で自由に調査活動を実施する季節が今年もやってきた。中国調査船は毎年四月から十一月にかけて沖縄県尖閣諸島や先島諸島周辺で調査を行っている。この時期は海上が穏やかで調査活動に適しているからだ。今月十六日以降、宮古島南東の排他的経済水域で堂々と調査を実施している。
 今回も、中国船は数回にわたる海上保安庁の問い合わせを無視した。昨年は四月から十一月の期間中に十五隻の中国船が侵入、九月には領海侵犯までしている。今年も、おそらく多数の中国船が「日本の海」であるこの海域に入り込み、まるでわが庭であるかのように調査を続けることが予想されている。
 中国船が日本政府の設定した「日中中間線」を越えて日本側海域に頻繁に出没するようになったのは九〇年代に入ってからだ。最初は密輸船や海賊船であり、近年は海洋調査船である。今やこの海域の「日本の海」は「中国の海」と化したと言っていいだろう。
 この事態を政府はどのように見ているのであろうか。「経済水域内の資源調査は事前の許可が必要」だが、「科学調査であれば、公海上であり自由」というのが政府の見解だ。中国船の調査内容が資源調査か科学調査であるのかが判然とせず、「対応が難しい」(海上保安庁)という。観測機器が似ていることもあるが、中国側が日本側の呼びかけに応じず、調査内容を説明しないことがその主な理由だろう。
 日本政府の方針は調査内容が資源調査と判明するまでは中国政府に対して明確な外交措置は取らないというものらしい。「外交上トラブルを生じる懸念のある行動は好ましくない」(外務省中国課)という紳士の姿勢を貫いている。一般的な人間関係であるならば、このような姿勢もまた好ましい。
 だが、ことは主権に係わる極めて重要な問題である。中国船が日本側の問い合わせを無視し続け、「日本の海」で密かに活動内容を拡大していったら、どうするのか。日本の主権的権利が及ぶ沖縄海域で日本の主権が半ば侵されるような事態が起きつつあるという当然の認識が政府には欠如している。
 
 
 
 
※ この記事は、著者と発行元の許諾を得て転載したものです。著者と発行元に無断で複製、翻案、送信、頒布するなど、著者と発行元の著作権を侵害する一切の行為は禁止されています。








サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
61位
(28,844成果物中)

成果物アクセス数
155,645

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2017年5月20日

関連する他の成果物

1.私はこう考える【北朝鮮について】
2.私はこう考える【ダム建設について】
3.私はこう考える【死刑廃止について】
4.私はこう考える【公営競技・ギャンブル】
5.私はこう考える【天皇制について】
6.私はこう考える【国連について】
7.私はこう考える【自衛隊について】
8.私はこう考える【憲法改正について】
9.私はこう考える【教育問題について】
10.私はこう考える【イラク戦争について】
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から