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○スタンダードクルーズ
 クルーズが一番楽しくなってくるのは、いちいち船内新聞を見なくても、いろんな人に聞かなくても、自分の体が船内を覚えて、自分の家のように自由に動けるようになった時です。「今3時だからティータイムだな」ということが体感してきてからが、実はクルーズが一番楽しい時期です。そうすると10日から12日間。
 スタンダードクルーズというのは、リピーターという、何度も何度も、乗ってらっしゃるお客様が多いんです。各社、4隻の日本船隻が同じ日本の近郊をクルーズしますので、趣向をこらして、船内イベントを凝らして、同じようなものにならないように、とても工夫しています。
 
(1)ワンナイトクルーズ(各港発着/1泊2日)
 
今後のクルーズマーケット展開について
 今後のクルーズマーケット展開ですが、これは今年の春の屋久島クルーズの乗船者がどこから来られてお乗りになったかというデータなんですが、去年3月に実施しました屋久島クルーズは、関東や関西在住の人が多かったんですね。博多発着ですから、九州の人が乗ってくるというつもりで、いろんなことを企画しておりましたら、実際には関東、関西、北海道から、つまり事前に博多までエアで乗ってこられて、「湯布院に行きたかったんだ」「黒川温泉に行きたかったんだ」もしくは船を下りられた後で、私が「お帰りですか、お気をつけて」と声をかけますと、「いえ、私はこの後、まだ九州を半周して帰ります」というお声があったんですね。ですから、広範囲からお客様は乗られていることを実感しております。お客様は贅沢、貪欲ということがいえると思います。九州にきたからには、いろんな所にいってみたいというご希望をお持ちの方もいらっしゃいます。
 
(2)ショートクルーズ(各港〜離島/3〜7日間)
 
(3)スタンダードクルーズ(各港発着/〜10日間)
 
〇九州発着クルーズ
 九州発着が今、注目されているんです。現在、やっぱり圧倒的に横浜や東京発着のクルーズが多い。それはなぜかというと、関東地区に圧倒的にお客様がいらっしゃるからですが、実は東京はクルーズの発着には決してベストポジションではないということがわかっております。
 飛行機の1時間が船の1日だと、皆さん思っていただきたいと思います。あこがれのハワイ航路といううたい文句がありますが、残念ながら、横浜、東京から、あこがれのハワイ航路、7泊8日はかかります。これを往復のクルーズでやりますと、15日以上はかかってしまうというのが現状で、ハワイ航路は実現しないんですね。神戸からグアムにいっても71時間はかかってしまう。とすると西日本発着の方が圧倒的に外国に近いんです。一時期はエアが就航すると、飛行機で行ける所は船で行くところじゃないという考え方がしばらくあったんですが、クルーズが定着してくるとどうしても神戸発だったり、博多発のほうが圧倒的に多いということです。博多からですと、上海まで30時間位かかります。ですから、九州からの香港クルーズの方が、往復で、博多の人の方が神戸の人より、3日間も安くクルーズすることができますよということをお話しておきます。
 まあ、そうはいっても、レール&クルーズ、フライ&クルーズというのが旅行代理店にとって、選択が広がってないので、まだまだ定着していない。これから、もし西日本に本当に船がくるとすれば、レール&クルーズもしくはフライ&クルーズが実現できるかということではないかと思います。
 
博多発着クルーズ 乗船者内訳分析
 
 雄大な海との出会い。悠久の時間との出会い。素晴らしい人との出会い。これがクルーズの一番の魅力ではないかと思います。
 
九州発着クルーズに注目が集まる理由







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