対象航路の概要を表6-2-7に示す。博多〜壱岐（郷ノ浦・芦辺）〜対馬（厳原）航路には、大型フェリー及び超高速船が就航している。また、壱岐（印通寺）〜呼子航路には約600トンのフェリーが就航している。離島間においては、壱岐（郷ノ浦）〜渡良浦〜原島〜長島〜大島航路に、バリアフリー船「フェリーみしま」が就航している。

　

　博多〜壱岐（郷ノ浦・芦辺）〜対馬（厳原）航路は、九州郵船（株）によってフェリー2隻で5便／日運航されている。所要時間は、博多−郷ノ浦・芦辺間が約2時間20分、郷ノ浦・芦辺−厳原間が約2時間5分で、航路全体では約4時間半となっている。

　就航船舶は「フェリーつしま」（1989年）と「フェリーちくし」（1994年）の2隻で、いずれも総トン数1,700トン〜1,900トンの大型フェリーである。

　

　博多〜壱岐（郷ノ浦・芦辺）〜対馬（厳原）航路は、フェリーのほか、九州郵船（株）によって超高速船2隻で5便／日（2005年1月ダイヤ）運航されている。所要時間は、博多−郷ノ浦・芦辺間が約1時間5分、郷ノ浦・芦辺−厳原間が約1時間で、航路全体では約2時間5分となっている。なお、比田勝−厳原間は1日1便のみ運航されており、所要時間は約55分である。

　博多港からの所要時間をフェリーと比較すると、博多−郷ノ浦・芦辺間では約1時間15分、郷ノ浦・芦辺−博多間では約1時間5分の短縮となり、航路全体では超高速船の方が約2時間25分短くなっている。

　就航船舶は、「ヴィーナス」（1991年）、「ヴィーナス2」（2000年）の2隻である。

　

　壱岐（印通寺）〜呼子航路は、九州郵船（株）によってフェリー2隻で6便／日運航されている。所要時間は、呼子港から印通寺港まで約1時間10分で、「フェリーげんかい」（1983年）と「フェリーあずさ」（1987年）が就航している。

　本土側の寄港地については、2008年に呼子港から唐津港へ変更される予定で、航路変更に合わせて1,000トン型のフェリーが新しく導入される計画となっている。

　

　壱岐（郷ノ浦）〜渡良浦〜原島〜長島〜大島航路は、壱岐市によって「フェリーみしま」が4便／日運航されている。「フェリーみしま」は2003年4月に就航した船舶で、2002年に施行された交通バリアフリー法の移動円滑化基準に適合したバリアフリー船となっている。

　所要時間は、大島から長島まで約13分、長島から原島まで約13分、原島から郷ノ浦港まで約24分で、航路全体では約50分となっている。

　また、当航路は国庫補助航路に指定されており、県からの補助を受けている。