(2)路線バス
壱岐島内では、壱岐交通(株)によって乗合バスが運行されている。運航系統は41系統あり、離島航路が発着する郷ノ浦港、芦辺港、印通寺港へも乗り入れている。船と接続するバスはフェリーやジェットフォイルのダイヤに合わせて運行されているが、それ以外に、島内周回や折り返し運行などの系統も港まで運行されている。
表6-2-16 路線バスの定期航路との接続状況
港湾名 |
停留所名 |
両者の距離 |
路線名 |
運行区間 |
運行便数 |
航路とのダイヤ接続 |
郷ノ浦港 |
同左 |
0m |
郷ノ浦港線 |
郷ノ浦〜郷ノ浦港 |
3往復/日 |
あり |
芦辺港 |
同左 |
0m |
芦辺港線 |
郷ノ浦〜芦辺港 |
3往復/日 |
あり |
印通寺港 |
同左 |
0m |
印通寺経由芦辺線他 |
郷ノ浦〜印通寺〜芦辺他 |
11往復/日 |
一部あり |
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資料)「海上旅客輸送のバリアフリー化に関するアンケート調査(バス事業者用)」より
乗合バスには、大型18台、中型4台、小型7台、計29台が投入され、中型ではワンステップが2台導入されている。ただし、船と接続する系統には定員24人の小型マイクロバスが配車されることが多く、ワンステップバスが配車されることは少ない。
乗合バス利用客数の推移をみると、1990年時点では年間約70万人の利用があったが、2002年時点では約40万人にまで減少している。事業者によると乗合バスの利用客は主に高校生と高齢者で、通勤や買い物など、住民の日常生活においてはマイカー利用が中心となっている。
大島、長島、原島では、乗合バスは運行されていない。
図6-1-3 壱岐交通(株)乗合バスの利用客数の推移
ここでは住民アンケートの結果から、壱岐市における移動の実態や、海上交通を利用した移動における問題点を北部九州地域全体と比較することにより、壱岐市における移動の特徴を明らかにする。
(1)壱岐市における外出行動の特徴
(1)外出頻度
壱岐市における外出頻度をみると、壱岐島では「ほぼ毎日」が約3割で最も多い。一方、大島・長島・原島では「月に数回程度」が最も多い。
島外への外出頻度では、壱岐島では「年に数回」が約半数を占めているが、大島・長島・原島では「年に数回」が28.6%のほか、「月に数回程度」が25.0%、「月に1回程度」が19.6%あることから、大島・長島・原島では、外出の頻度は離島全体と比べて低いが、島外へ外出する割合は高いことがわかる。
図6-3-1 外出頻度
図6-3-2 島外への外出頻度
(2)島外への外出の目的と目的地
島外へ外出するときの主な目的地は、壱岐島では「福岡市」が約8割を占めている。一方、大島・長島・原島では「壱岐島」が48.2%で最も多く、次いで「福岡市」が4割強である。
外出の目的をみると、壱岐島、大島・長島・原島とも「病院への通院」の割合が最も多いが、大島・長島・原島では46.4%と、離島全体と比べても通院の割合が高くなっている。
図6-3-3 外出の目的地
図6-3-4 外出の目的
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