両県における高齢化率の推移をみると、長崎県では1980年時点において10.7%であったが、2000年では20.8%と20年間でほぼ倍になっており、全国平均よりも早いペースで高齢化が進んでいる。福岡県の2000年における高齢化率は17.4%で、全国平均とほぼ同水準にある。

　

　島ごとに高齢者の分布状況をみると、表3-1-3のようになる。離島部で生活する高齢者は約2万人で、対馬地区と壱岐地区にそれぞれ約9千人、筑前諸島に約1千人となっている。高齢者が全く居住していない海栗島、若宮島を除く18島の高齢化率は全て20%を超えており、中でも、沖ノ島や相島などでは居住者の約半数が高齢者となっている。

　

　島ごとに高齢者数の分布をみると、「1,000〜9,999人」に属する対馬島と壱岐島の2島は、島の人口規模が大きいのに比例して高齢者数も多くなっている。一方で、全体の6割にあたる12島では高齢者が50人未満である。

　

　各島の人口規模と高齢化率を比較すると、人口規模が「100〜499人」や「500〜999人」、「50人未満」の島で、高齢化率が30%前後と高くなっている。

　

　長崎県及び福岡県全域で生活する身体障害者の総数は、長崎県が約7.1万人、福岡県が約19.6万人で、それぞれ県人口の4.7%、3.9%に相当する。障害別に身体障害者数をみると、「肢体不自由」が約半数を占め、ついで「内部障害」が約4分の1、「視覚障害」と「聴覚・平衡機能障害」がそれぞれ約1割となっている。

　離島部においては対馬市と壱岐市にそれぞれ約2千人、大島村に45人の身体障害者が生活している。人口に対する割合は対馬市が5.4%、壱岐市が6.1%で、長崎県平均と比べてそれぞれ0.7ポイント、1.4ポイント高い。対馬市、壱岐市、大島村の障害別身体障害者の割合は長崎県・福岡県の平均とほぼ同じで、「肢体不自由」が約半数、「内部障害」が約4分の1、「視覚障害」と「聴覚・平衡機能障害」が約1割となっている。