選評
どんな課題についても言えることなのですが、橋と言えばすぐに虹の橋に飛びつくのではなくて虹の橋を捨てて作句する方が良いのではと思います。結果として虹の橋が必然となる場合、以前とは一味違った作品になると思うのです。橋をピントにするかヒントにするかでも作品の傾向が変わりますが、橋をイメージする時、こちら側とあちら側を結ぶもの、つまり人間と人間、あるいは目標とするものを結ぶものと考える方がイメージが広がると思います。
同想句からの脱却は、作品の対象を出来るだけ自分に近づけることではないかとも思います。
田中新一
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