日本財団 図書館


■吉林大学 東北アジア研究院 教授 世界経済研究所所長 経済学博士 厖 徳良
 吉林大学図書館に寄贈してくださった日本語版の図書は、非常に参考価値があり、私の教学と研究に大いに役に立っております。
 私が書いた『現代日本企業財産権−日本の「社会主義」の経済学分析』(中国社会科学出版社、2001年8月)という本、そして他の論文の作成中に寄贈してくださった図書は、とても参考になりました。
 
■大連外国語学院 図書館
 当図書館は日本語学院の教育と研究の展開に応じて、学生の日本語のレベルを高めるために、ここ数年以来、日本語の専門書の購入に力を入れました。現在日本語の専門書は87,420冊あります。日本科学協会以外の日本の各友好団体からのご援助もありますが、日本科学協会からの寄贈によるものが多いです。これまで2003年末までで、累計85,356冊、2004年には17万冊を寄贈していただく計画となっています。これらの寄贈図書の分野は広く、政治、経済、文化、科学、体育、医療等を含まれており、当図書館の日本語の図書を豊富にし、広範に教師、学生に喜ばれております。
 当学院では各レベルの責任者は日本からの寄贈図書に対し非常に重視しており、日本語が分かる専業の図書目録の編集員を配置し、寄贈図書を整理しています。現在、当館は中国の全国高等教育文献保障システム(CALIS)の日本語の連合目録編集の一員になっており、直接、日本国立情報学研究所のデーターベースを使用しているので、図書の目録の質と量が充実し、スピードが高められました。整理した寄贈図書については、専用の寄贈図書の閲覧室を設け、開架式で広範に教師、学生に閲覧させております。これらの寄贈図書は教師の研究、学生の論文作成と読解力の増加、知識の蓄積においては多大な役割を果たしています。
 2006年には新しいキャンパスに3万平方の図書館を建てて、「日本民族文化村」を設置し、寄贈図書専用の閲覧室を設ける予定です。日本語の図書は今後きっと当学院の図書館の文献資料の建設、教育、研究においてはますます重要な役割を果たされると確信しております。
 
■広西師範大学 図書館 「日本文化資料庫」
 「日本文化資料庫」(日本文化データベース)の設立とオープンは一年以上になりました。この「日本文化資料庫」を利用する読者も徐々に増えております。具体的には、2003年3月、4月、5月の三箇月間に、図書の貸出部数は65冊で、入館購読者は延246人であります。2004年3月の1カ月間に図書の貸出部数は401冊で、入館者は延425人であります。
 寄贈図書の利用者は、日本語学部の教師と学生、及び日本語を選択する大学院生がメインです。寄贈図書と資料は、彼らの教学、研究、勉強、仕事にとって非常に役に立っております。この一年間で寄贈図書の利用効果は徐々に読者の中に現れつつあります。
1. 2003年12月、日本語学部の2000年入学の学生は、日本語能力試験(1級)の合格率が61%で、そのうち、は、総点数363点の成績で西南試験区の第6位を取得しました。2000年入学の学生のと林燕燕は「日本文化資料庫」の熱心な読者で、図書と資料の貸出しが一番多い学生で、「日本文化資料庫」のボランティアでもあります。今年、と林燕燕はそれぞれ広州外国語大学と北京第二外国語大学の日本語学科の大学院に進学しました。寄贈図書は大変参考になったと二人は揃ってそう語っております
(添付1. の卒業論文の参考文献目録における寄贈図書のリスト及び林燕燕の貸出し記録)。
2. 現在、日本語学部の第1回卒業生(2000年入学)33人の卒業論文はほぼ完成し、うち寄贈図書を参考された学生は21人で、全体の64%を占めております。寄贈図書は学生の卒業論文に非常に役に立ったと学生一同はそう語っています。
(添付2、3、4: 蒋躍鈴、張艶、謝芳等学生三人の卒業論文の参考文献における寄贈図書のリスト)
3. 2004年4月24日に開催された「第1回目大学日本語講演コンクール(桂林)」において広西師範大学日本語学部3年生(2001年入学)の梁謙は高学年第二位を、2年生(2002年入学)の莫暁欣が低学年の第一位を、何江水、李佩、石暁鈴が低学年の三等賞を受賞した。彼らの感想からも寄贈図書の役割と影響が反映されております。
(添付5、6: 梁謙、何江水の感想文)
 しかし、読者からは、資料の年代が古く時代性に欠けているため、日本の社会、政治動向、経済発展、文化教育、科学研究、国民生活等に関する新しい図書と資料が欲しいとの声があります。
 
■広西師範大学 東方言語学部 日本語科卒業生  (添付1)
卒論のテーマ:授受動詞の検討
参考文献:
(1)森田 良行 『日本語の表現』 創林社 1983
(2)富田 隆行 『基礎表現50とその教え方』 凡人社 1993
(3)森田 良行 『日本語表現文型』 アルク
(4)坂川山 輝夫&白沢 節子 『敬語の使い方』 日本実業出版社 1992
ほかには
『留学生と見た日本語』『外国人の疑問に答える日本語ノート』
『日本語と中国語』『社会の中の日本語』『外国語としての日本語』
『日本語を外国人に教える日本人の本』『日本語はおもしろい』『言葉遣い』
『日本語セミナー』『天声人語』『日本人の心のゆくえ』『職業と人生』
『百戦百勝』『霧の旗』『打たれ強く生きる』『壷井栄童話集』
といった本も読みましたが、ほとんど言語、文学、文化と社会事情に関する本です。これらのような本はとくに役に立ったと思っております。お蔭様で、去年の日本語能力試験(1級)は363点の成績をあげました。誠にありがとうございました。お手数ですが、これからもお願い致します。
 
広西師範大学 東方言語学部 日本語科 4年生 蒋 躍玲(添付2)
卒論のテーマ:現代日本企業における女性地位について
参考文献:
1、労働者『女性労働者の雇用管理に関する調査』1981年
2、女性学研究会編『女のいま 講座 女性学2』勁草書房 1990年 160頁
3、『世界大百科事典』平凡社 1996年 (5)574頁
4、竹中恵美子『女性の論のフロンティア 平等から衡平』創元社 1995年 99項
5、ワーキングウーマン研究所総合研究会編『女性総合職300人の体験 手記』日本生産性本部 1993年 22項
6、馬場房子『働く女性の心理学』白桃書房 1996年 112項
7、総理府編『女性の労働と施策』大蔵省印刷局発行 平成15年 74項
8、労働科学研究所『労働の科学』1984年(5)第69巻 17項
9、日本BPW連合会編『女性が輝く時代』平成9年 60〜62項
 
■広西師範大学 東方言語学部 日本語科4年生 張 艶(添付3)
 わたくしは日本語学部の4年生です。最近、卒論のために寄贈してくださった図書を何冊も利用しました。卒論のテーマは「漢語が中国人の日本語学習者にあたえる影響」です。主に小学館の「学習百科事典(7)国語と文学」、旺文社の「国語辞典」、三省堂の「新明解国語辞典」、徳間書店の「日本語と中国語」を利用しました。いうまでもなく、わたくしにとってこれらが「助け舟」であると思われます。この書籍があるために、卒論を順調に書いております。ここで心から日本の友人様に感謝の意を表します。
 
■広西師範大学 東方言語学部 日本語科 4年生 謝 芳(添付4)
 私は広西師範大学日本語科四年生の謝芳でございます。
 卒論「男は外、女は内」から「夫婦分担への転換について」をまとめた間に、寄贈してくださった図書から、「働く女性の心理学」(著者馬場房子)、「婦人の生活と意識−国際比較調査結果報告書」(総理府婦人問題担当室監修)、「女性の現状と施策」(総理府編集)を利用しました。これらの本は私の卒論に役に立っております。心から誠に感謝の意を申し上げます。
 
■広西師範大学 東方言語学部 日本語科 3年 梁 謙(添付5)
 私は広西師範大学日本語科三年生のものです。その三年間日本の友人から寄贈していただいた図書を通じて日本に関する文学、歴史、経済貿易、科学技術などのさまざまな、幅広い分野の知識を学ぶことができ、得ることが本当に多いです。
 日本語を勉強するには、単なる語彙、文法の内容を身につけるだけではいけないと思いますから、もっと日本の文化に関するいろいろなことを深く理解しなければ、うまくできません。たくさんの日本の図書が読まれるのは私たちの希望です。
 選択科目の小論文を書く時、説明だけではいい論文になりません。さらに関係のある本を読んだり、図書などにある統計的な数字を調べたりすれば、内容がより濃くなりますからよく日本文化に関する資料を利用しています。
 去年 日本語能力試験1級を受けるため、資料室の中央公論社によって出版された「日本の歴史」や、中山庸子さんの「夢ノートのつくりかた」などのたくさんの本を読んだお蔭で、読解能力がのび試験が合格されました。
 先週、うちの学部を代表いたしまして桂林市の大学スピーチコンテストを参加して、二位の賞をいただいたのは資料室のおかげです。いろいろな本たとえば佐々木瑞枝の「留学生と見た日本語」、安藤彦太郎の「中国語と近代日本」などの本を読んだりして、スピーチの内容を豊富にしました。
 
■広西師範大学 東方言語学部 日本語科 2年生 何 江水(添付6)
 私は、「5円とお御縁」というテーマで桂林市第14回日本語スピーチコンテストに参加しました。スピーチコンテストで発表した「五円と御縁」という文章は、日本資料館へ資料を探して、参考しながら書きました。
 最初は、太陽別冊の「手紙」の本、「手紙の書き方」「日本史資料」「新明解国語辞典」などの本を読んで、スピーチコンテストのテーマは「私と日本」にしようと思っていましたが、太陽別冊の本の中で日本語の「五円」の発音は「御縁」と同じと書いてあるので、このヒントでまた、日本の友達を思い出して、「五円と御縁」のテーマに変更しました。お蔭様で、低学年組の三等賞を獲得しました。







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