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V-3 エコプロダクツ2003での展示発表
 
日時:平成15年12月11日(木)〜12月13日(土)
場所:東京ビッグサイト(東京都江東区)
 
概要:
 エコプロダクツは、日本経済新聞社が主催する国内最大級の環境関連分野の展示会。例年12月に開催される。初日(木曜)、二日目(金曜)と雨天であったが、来場者は開催の3日間すべてで昨年を上回り、総計11.4万人とのこと(昨年は10.0万人)。木曜金曜は、例年ビジネス関係者がほとんどであったが、今年の特徴として、小〜大学生の課外学習、地域学習或いは修学旅行と思われる団体が目立った。一方、土曜日は例年同様、ビジネス関係と一般来場者(学生含む)が半々といった感触であった。
 昨年に引き続き、今回も「杉の油取り(杉樹皮製油吸着材)」の紹介ブースを設けた。大分県産業科学技術センター(研究開発者)、ぶんご有機肥料(株)(メーカー)、丸菱(株)(商社)の三社共同の出展である(写真−V.3.1〜6)。
 展示物は、研究成果紹介パネル(他の展示会でも使用する一般的なもの)、53cm角の写真5点(油濁事故、原材料、製造現場、油吸着実験、油分解実験)、製品サンプル(オイルフェンス10m、マット45cm角、配布用ミニチュア15cm角)、ビデオ(エンドレス)、原料の杉樹皮、分解後の堆肥、堆肥で生育した花、カブトムシの幼虫などである。
 用意した500部の資料および小型サンプルを3日間ですべて配布し、そのうち関心のありそうな来訪者については1対1で技術説明を行った。企業・自治体のグリーン調達担当者や、関連商社も数多く来場しており、製品購入や商材としての取扱いなど具体的な話も多く持ちかけられ、本技術の広範な普及にとって効果的かつ有意義な出展であった。商社によると、本展示会終了後に、既に幾つか注文があり、現在も多くの照会が来ているとのことである。概して好感度は高く、素晴らしいアイデアだ、もっと海の環境を守るために普及を図って欲しい、という意見が数多く聞かれた。
 「環境」をうたった展示会で来場者の環境意識・関心が高いため、展示の効果という点では他の一般的な技術展示会とは一線を画しており、ブースを訪れる人に与えるインパクトは概して強いと言える。
 所感としては、来訪者のほとんどが好反応であり充実した3日間であったと言える。また、昨年の同展で共同して技術説明を行った効果で、メーカーや商社の担当者の技術理解は格段に深まっており、よりスムーズな説明が行えた。また、展示・説明等の労力を共有することで研究機関、メーカー、商社の一体感が深まった。三者の連係および情報共有は、技術移転や成果普及において成功の鍵であると再認識させられ、技術展示会の効用を改めて知る機会となった。
 
写真−V.3.1 ブースの様子
 
写真−V.3.2 ブース来場者
 
写真−V.3.3 配布物/展示物1







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