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4.2 活動プロジェクトの今後の計画
 平成14年度に開始した「地域の海洋環境貢献活動プロジェクト」は、今年度まで約2400名の小中学生・幼稚園生とその父兄を中心に、地域の方々が参加して頂いた。
 地域の方々の協力で海浜清掃を行い、清掃の参加者に環境チケットを配りそのチケットで海の工作セットを用いた海の工作教室を開催し参加者には大変好評であった。
 海浜清掃と海の工作教室を組み合わせることで、参加者に山と川と海とゴミの関係を分かりやすく説明し、ゴミがどこからくるのか、また日常生活で海を汚さないために、どうしたらよいかを考える場を実践活動を通じて提供してきた。
 海の工作教室を活用した海浜清掃プログラムは、一般の人に海に興味を持たせ、国内に海洋環境への貢献活動を広めるための有効なプログラムであった。
 本活動プロジェクトで取り入れた環境チケットは、近年各地で運用している「地域通貨」の様に、画一的な決まりを求めず地域で取り入れ安い形態とし、その運用は地域の主体性に任せることとし、既に運用している地域通貨と協働する事も可能である。
 本活動プロジェクトが地元で広がるためには、有力な事務局が必要であるが、事務局は地元の生活に密着している商工会や観光協会が主体となり、自治体がそれをサポートし地元の人材を育てることが望ましいと思われる。 
 また、事務局に過大な負担を求める様なシステムは、活動を継続的に長く進めることが難しく、環境チケットの利用範囲も、最初は海や海に関係する物やサービスの利用に限定し、徐々に他の分野に広げた方が、海洋に対する意識高揚に役立つと思われる。
 海洋環境貢献活動プロジェクトが地方のメディアや新聞などで話題になり、工作教室以外にも、四季を通じて楽しめる海や海辺を活用したプログラムを開発することで、海に対する意識が高まり、継続的な活動につながると思われる。
 今後、2年間で構築してきた地域の拠点を大事に育て、更に地域拠点の周辺地域へ発展的活動を行うと共に、海洋ゴミ問題解決のための社会活動システムの普及促進を行う。







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