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海洋白書 2004創刊号 日本の動き 世界の動き

 事業名 海洋シンクタンク事業
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


3 国連持続可能な開発委員会(UNCSD)と国連海洋非公式協議プロセス(UNICPO)
 1992年12月, リオ地球サミットの合意の全世界, 地域, 国及び地方レベルにおける効果的実施を確保するために, 国連経済社会理事会のもとに「国連持続可能な開発委員会(UNCSD)」が設置された。同委員会は, 持続可能な開発の実現のために個別分野を順次取り上げて検討するほか, 節目々々には「リオ+5」やWSSDなどの持続可能な開発に関する世界会議の準備に当たっている。海洋に関しては, 1999年の会議で取り上げ, 海洋生物資源の管理, 陸上活動からの海洋環境の汚染防止, 海洋の科学的理解の促進, 国連海洋法条約とアジェンダ21の効果的実施に向けた国や地域, 地球レベルでの取り組みの推進の4点を重要課題とした。
 さらに, 国連は海洋問題に総合的に取り組むことの重要性を認めて, 国連総会で毎年行う海洋問題と海洋法に関するレビューを効果的に行うため, 1999年の国連総会で「国連海洋非公式協議プロセス(UNICPO)」の設置を決議し, 第1回会合が2000年5月に開催された。以後, UNICPOは海洋と海洋法に関する問題から通常2テーマを選んで, 毎年春に約1週間の会期で検討している。2003年6月の第4回会合では, 航海の安全(海図作成が中心)及び脆弱な海の生態系の保護の2テーマについて検討が行われた。
 
4 持続可能な開発に関する世界サミット(WSSD)
 リオ地球サミットから10年経過した昨年, この10年間の取り組みをレビューし, 今後の持続可能な開発の実施について討議する「持続可能な開発に関する世界サミット(WSSD)」が南アフリカのヨハネスブルグで開催された。WSSDでは, リオ地球サミットにおける新しいパラダイムの採択のような派手な動きはなかったが, 200近い世界中の国が参加して「持続可能な開発」が国際間の中心的協議事項であることを再確認し, アジェンダ21をさらに具体的に進めるためのWSSD実施計画や官民が協力して実施に取り組むトラック2イニシアチブ(約束文書)を取りまとめた。実施計画には, 海洋と沿岸域についてもさまざまな具体的事項が盛り込まれ, しかも, そのうちのいくつかには目標達成期限が明記された。中でも見落とせないのは, 各国に持続可能な開発のための国家戦略の速やかな策定・実施を求め, その目標達成年限を2005年と設定している点である。(WSSDの詳細については第2章参照
 
5 海洋・沿岸・島嶼に関する世界フォーラム
 WSSDを契機として, 海洋関係者が国際的に連帯して地球レベル, 地域レベルで海洋問題に取り組んでいこうとする動きが活発になってきた。WSSDの討議に海洋問題の重要性を主張し, 海洋・沿岸・島嶼に関する事項を実施計画に盛り込むことを働きかけてきた研究者, NGOと各国, 国際機関の海洋関係者の有志が, WSSD後の海洋問題の取組みを強化するために, 各人が個人的資格で参加する「海洋・沿岸・島嶼に関する世界フォーラム」をWSSD期間中に結成した。アジェンダ21及びWSSD実施計画その他の関係合意の実施や各地で進められる海洋・沿岸・島嶼関係のパートナーシップ(タイプ2イニシアチブ)の効果的実施に協力し, 相乗効果を高めていくことが狙いである。あわせて今後, 海洋・沿岸等に関する情報共有と周知啓発に力を傾注し, 世界フォーラムの定期開催, 世界・地域的なフォーラムにおける海洋問題の提起などを行っていくこととしている。
 
図1-1-10 
WSSDで政府などの展示が行われたウブントゥ村
主要な会議はサントン国際会議場, NGOグローバルフォーラムはナズレック展示場で開催された。
 
図1-1-11 
第3回「世界水フォーラム」の併設展示会「水のEXPO」
 
 この趣旨に沿って, 早速2003年3月に関西で開催された第3回世界水フォーラムにおいて, 世界フォーラムの関係者は淡水と海洋・沿岸域の関係を取り上げ, 森, 川, 海, 空に至る水の循環と統合管理の必要性などについてセッションを開催した。(世界水フォーラムについては第2章参照
 
6 東アジア海域環境管理パートナーシップ(PEMSEA)
 アジアでは, 東アジア12ケ国が参加して持続可能な開発戦略の策定や閉鎖性・半閉鎖性海域の環境対策, 統合沿岸域管理の取組みを推進するGEF/UNDP/IMOの東アジア海域環境管理パートナーシップ(PEMSEA)のプログラムが実施されている。同プログラムは, 1994年にスタートして現在第2期目の5年計画のまとめの時期を迎えており, 2002年策定されたWSSD実施計画の地域的な実施促進を視野に入れて「東アジア海域持続可能な開発戦略」の策定に取り組んでいるほか, 参加国と協力して統合沿岸域管理や半閉鎖性海域の海洋環境管理のプロジェクトを実施している。
 

UNICPO(United Nations Openended Informal Causultative Process on Oceans Affairs)
 毎年秋の国連総会で行われる「海と海洋法」の議題の審議を補足し, そのための準備をするために, 2000年以来毎年春に, 一週間ほど開催されている非公式の協議。総会では同議題に割当てられる時間が短く, 実質討議のための時間が殆どないため, この非公式協議方式が考案された。毎回主要な問題領域をあらかじめ複数定め, 政府代表のみならず, NGOや国際機関の代表も参加・議論でき, その結果は同年の総会に勧告される。
 
WSSD
 第2章(25頁)参照
 
PEMSEA(Partnership in Environmental Management for the Seas of East Asia)
 アジェンダ21を実施するために設立されたGEF(地球環境ファシリティGlobal Environment Facility)の資金を受けて, 東アジア海域の環境管理を行うために, 国連開発計画(UNDP)と国際海事機関(IMO)が東アジア12ケ国の参加を得て行っている地域プログラム。1994年からスタートして現在は第2期目。わが国は2003年から参加。正式メンバーの各国政府だけでなく, 地方政府, 研究機関, 民間企業とのパートナーシップ創設を重視して活動している。事務局は, マニラに所在。







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