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平成15年度 船舶設備関係法令及び規則〔資格更新研修用テキスト(強電用)〕

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


第2節 蓄電池
 
(蓄電池室及び蓄電池箱)
第90条 蓄電池は、適当な換気装置を備え付けた蓄電池室又は保護おおいを施した適当な箱に収めて通風良好な場所に設置しなければならない。ただし、検査機関が当該蓄電池の構造等を考慮してさしつかえないと認める場合は、この限りでない。
2. 前項の蓄電池室又は蓄電池箱は、他の電気設備及び火気から十分隔離しなければならない。
3. 酸性蓄電池を収める蓄電池室又は箱には、有効な防食措置を施さなければならない。
(細則)
90.1(a)「適当な換気装置を備え付けた蓄電池室」又は「通風良好な場所」とは、次のものをいう。
(1)当該区域内で充電を行う場合
 以下のいずれかの条件を満足している場合
(i)24.2(a)に適合する場所又は24.6(C)の要件を満足する場所
(ii)機関室
(iii)常時換気されている旅客室等であって十分な広さの区画〔この場合設置されるバッテリーは小型のもの(12Vに換算した合計容量が5m3の区画で70Ab、10m3の区画で120Ah程度までを標準とする。)に限る。〕
(iv)発生した水素が発火源と接触する危険のない方法でバッテリーから暴露部に直接、かつ、確実に導かれている蓄電池室
(2)当該区画で充電を行わない場合
適当な換気口(1個でも差し支えない。)が設けられていること。
(注)
24.2(a)規則第24条第2項の「ガスを速やかに排出することのできるような通風良好な場所」とは、下記(1)に該当する場所(総区画容積1m3に対して当該区画の隔壁に大気に直接暴露した開口が0.34m2以上ある場所を除く。)においては、下記(2)に掲げる要件に適合する場所及び規則第24条第6項に適合する場所とする。
(1)適用対象区画
(i)ガソリン又は灯油用の燃料タンクが取り付けられた区画(ポータブルタンクで、タンクの空気抜き管が開放場所に導かれている合計内容積25リットル未満のもののみが取り付けられた区画を除く。)
(ii)灯油を燃料とする内燃機関を設置した区画。
(iii)上記(i)又は(ii)の区画との間に開口がある区画(開口面積が、これらの区画間の隔壁面積の2%以下の場合を除く。)
(2)換気の要件
(i)それぞれの区画には、暴露部に通じた吸気口(又はダクト)及び排気口(又はダクト)が設けられ、換気が適切に行われる構造のものであること。
(ii)排気は安全な場所に排出されていること。
(iii)吸気ダクト及び排気ダクトの当該区画内の開口端は有効に換気が行われるよう設けること。
(iv)吸気口(又はダクト)及び排気口(又はダクト)は各断面積は、次の式の値以上であること。
(1)V=0.5未満の場合 A=80V
(2)V=0.5を超え2.0未満の場合 A=80V/3+80/3
(3)V=2.0以上の場合 A=10V+60
 ここで、Aは吸気口(又はダクト)及び排気口(又はダクト)の断面積(cm3)、Vは換気される区画の正味容積(m3
 ただし、
(1)
 
のときは換気される区画の総容積の0.2倍とする。
(2)同一区画に燃料タンクとバッテリーとが設けられている場合は、区画の総容積とする。
24.6(c)規則第24条の第6項の「十分な能力を有するもの」とは、次の要件を満足するものをいう。
(1)それぞれの換気を要する区画には、暴露部に通じた吸気口(又はダクト)及び排気口(又はダクト)が設けられ、換気が適切に行われる構造のものであること。
(2)排気は安全な場所に排出されていること。
(3)吸気ダクト及び排気ダクトの当該区画内の開口端は有効に換気が行われるよう設けること。
(4)換気装置の能力は、当該区画を1時間に20回以上換気できるものであること。
(5)換気装置が作動していない場合にも、自然換気が行われる構造のものであること。
(逆流防止装置)
第91条発電機により充電される蓄電池には、逆流防止装置を備え付けなければならない。
 
 
(材料及び構造)
第92条 配電盤の盤材料は、非吸湿性のものであり、かつ、難燃性のものでなければならない。
2. 配電盤には、回路の過電流を自動的にしゃ断できる装置を備え付けなければならない。
3. 発電機を制御する配電盤には、必要な計器類を備え付けなければならない。
(細則)
92.1(a)「難燃性のもので非吸湿性のもの」とは、エボナイト、鉄板等とすること。
 なお、難燃処理及び非吸湿性の処理をした合板は、本項に適合しているものとみなして差し支えないものとすること。
92.2(a)「回路の過電流を自動的にしゃ断できる装置」とは、ヒューズであっても差し支えないものとすること。
92.3(a)「必要な計器」とは、表92.3〈1〉に適合するものとすること。
 
表92.3〈1〉
発電機の種別 計器類 備考
直流式発電機 電圧計 充電専用の発電機にあっては、充放電の状態を確認できるものでもよい。

航行中に利用できる計器類が発電機本体等に設置されている場合は当該計器類を省略し
てよい。
交流式発電機 電圧計
 
(取扱者の保護)
第93条 配電盤の前後及び床面には、感電防止のための措置を施さなければならない。
ただし、定格電圧35ボルト以下の配電盤については、この限りでない。
(細則)
93.0(a)「感電防止のための措置」とは、絶縁マット、手すり等とすること。
 
 
(電線)
第94条 船内の給電路には、配線工事にあってはケーブルを、小型の電気器具以外の移動式電気器具にあってはキャブタイヤケーブルを使用しなければならない。ただし、検査機関が当該給電路の電圧等を考慮してさしつかえないと認める場合は、この限りではない。
(細則)
94.0(a)「ケーブル」とはJIS C 3410「船用電線」及びJIS C 3401「制御用ビニル絶縁シースケーブル(CVV)」に適合するもの又はこれと同等以上の効力を有するものとする。
(b)「キャブタイヤケーブル」とは、JIS C 3312「ビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル(VCT)」に適合するもの又はこれと同等以上の効力を有するものとする。
(c)ただし書を適用するものは、定格電圧35ボルト以下の給電路に使用されるJIS C 3406「自動車用低圧電線(AV)」の規格に適合するもの又はこれと同等以上の効力を有するもので、水、油、ビルジ等のはねかえり又は浸水のおそれのない場所、爆発若しくは引火しやすい物質が発生し又は蓄積するおそれのない場所、並びに他動的損傷及び熱による傷害を受けるおそれのない場所に布設されるものとすること。
(中性線)
第94条の2 直流3線式配電方式、交流単相3線式配電方式及び交流3相4線式配電方式の中性線には、ヒューズ、単極開閉器及び単極自動遮断機を取り付けてはならない。
(電路の保護)
第95条 甲板又は隔壁を貫通する電路は、その部分を必要に応じて電線貫通金物、カラー、鉛等適当なものを用いてこれを保護しなければならない。
(電路の接続及び固定)
第96条 電路は、接続箱又は端子箱を用いる等適当な方法により接続し、帯金等を用いて直接船体に、又は導板、ハンガー等に固定しなければならない。
(細則)
96.0(a)「適当な方法により接続し」とは、定格電圧35ボルト以下の電路に用いられるJIS D5403(自動車用電線端子)のうち、ギボシ端子(スリーブ等で完全に絶縁されているもの)、差込形プラグで抜けどめ装置を有するもの又はスリーブジョイント式(単線に用いられるもの)で絶縁スリーブ等により完全に絶縁されているものとするか、又はこれと同等以上の効力を有するものとすること。なお、定格電圧が100ボルト以上の電路の接続は、接続箱、分岐箱又は端子箱を用いるか、又はスリーブ等で保護するものとすること。
(露出金属部の接地)
第97条 定格電圧100ボルト以上の移動灯、移動工具その他これらに類する器具は、その金属製わくをキャブタイヤケーブル内の導体により接地しなければならない。ただし、検査機関が当該小型船舶の船質等を考慮して差し支えないと認める場合は、この限りでない。
(細則)
97.0(a)「検査機関が当該小型船舶の船質等を考慮して差し支えないと認める場合」とは、木及び強化プラスチック等不導体の材料で作られた船体の小型船舶において使用する場合をいう。
 
 
(航海灯)
第98条 航海灯への給電は、操縦場所に設けた航海灯制御盤を経て、これをしなければならない。
2. 航海灯制御盤から航海灯までの電路は、各灯ごとに独立のものでなければならない。
(細則)
98.2(a)「各灯ごとに独立のもの」とは、航海灯制御盤に各灯ごとに開閉器を設けるか、又はヒューズを設けたものとすること。
(電熱設備)
第99条 電熱設備は、通常の使用状態において火災の生ずるおそれのないものであり、かつ、その充電部を必要に応じて難燃性材料で保護したものでなければならない。
(細則)
99.0(a)「通常の使用状態において火災の生ずるおそれのないもの」とは、市販の電熱器を可燃物から離れた場所に固定し、取扱者が支障なく作業できるように保護したものとすること。







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