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平成15年度 船舶設備関係法令及び規則〔資格更新研修用テキスト(強電用)〕

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


3. (説明)
(1)「外洋航行船」とは、次の船舶をいう。(船舶設備規程第2条(定義))
(i)国際航海に従事する旅客船
(ii)国際航海に従事しない旅客船であって遠洋区域又は近海区域を航行区域とするもの。
(iii)国際航海に従事する総トン数500トン以上の非旅客船(漁船を除く。)
(iv)国際航海に従事しない総トン数500トン以上の非旅客船であって遠洋区域又は近海区域を航行区域とするもの
 
(2)電力調査表
 発電機の容量及び台数は、通常は電力調査表に基づき船内のすべての電力消費機器(電動機、照明、電熱器等)の需要電力(入力)を航海中、出入港中、荷役中、漁撈中等の運航状態ごとに算定し、負荷変動の状態等も考慮して決定する。
 電力調査表を作成する場合には、それぞれの補機等の運転条件を充分に把握することが必要で、そのためには船舶の運航状態でそれぞれの装置がどのような運転状態であるかを検討し、所要電力(入力)を推定するための手段として各運転状態における負荷を連続運転負荷(主機潤滑油電動ポンプ、通風機等連続して使用される負荷)と断続運転負荷(ビルジポンプ、雑用水ポンプ等連続して使用されない負荷)に区分し、次式によって所要電力の計算を行う。
PG=ΣPC+χΣPI
ここで、:
PG : 船の各運航状態における総合需要電力
PC : 連続運転負荷の需要電力
PI : 断続運転負荷の需要電力
χ : 1/不等率
 前式においてΣPCは、主機潤滑油電動ポンプ、通風機等連続して使用される負荷(連続運転負荷)の各需要電力(入力)の総和であり、ΣPIは、ビルジポンプ、雑用水ポンプ等連続して使用されない負荷(断続運転負荷)の各需要電力(入力)の総和となる。
 例えば、表1貨物船の電力調査表(例)において航海中の連続運転負荷の需要電力ΣPCは279.2KWであり、断続運転負荷の合計需要電力ΣPIは95.9KWとなる。
 
不等率
 ビルジポンプ、雑用水ポンプ等の断続運転負荷の個々の需要電力は同時に起こるものでなく、その発生は時間的差がある。
 従って、断続運転負荷のうち同時に運転される可能性のある負荷の各需要電力の和(総合最大需要電力)を推定する必要があり、その決定には次に定義される不等率が考慮される。
 
 
 総合最大需要電力は断続運転負荷のうち同時に運転される可能性のある負荷の各需要電力の和であり、各断続運転負荷の最大需要電力の和は断続運転負荷の合計電力であるから不等率は1より大であるのが通例である。従って、前式のχΣPIは断続運転負荷のうち同時に運転されることが予想される負荷の需要電力の和(断続運転負荷需要電力)となる。
 例えば、表1貨物船の電力調査表(例)において航海中の断続運転負荷需要電力χΣPIは48.0KWである。
 不等率の決定には船舶の運転状況を正確に把握しなければならないが、χΣPIの代わりに断続運転負荷のうち最大出力の電動機及びこれと同時に運転されることが予想される負荷を加算する方が妥当な場合が多い。
 不等率は本来船の種類、運転状態、構成等によって異なってくるものであるが、概数的に算定する場合は一般に2〜3であるとみなされている。
 
需要率
 負荷の需要電力は、その機器の種類及び使用方法などによって決まり、各々の負荷電力の算定には一般に需要率が考慮される。需要率は、その設備の使用状態における最大需要電力と定格出力に対する入力の割合をいい、次によってあらわされる。
 
 
 需要電力は定格出力に対する入力より小さいことが多いが、これは電動機のように余裕をみて容量を選定しているのが通例であり、また、全負荷に近い状態で使われているものばかりでなく、軽負荷の状態で使われているものもあることが多いからである。
 需要率は船の運転状態によって異なるが、一般に次の値が採用されている。
一般補機など 60〜95%
操舵機 20〜30%
電熱器 50〜100%
一般電灯
 航海中 70〜80%
 作業中 60〜70%
 停泊中 50〜60%
投光器など 100%
 電力調査表は、前記のように船舶の運航状態ごとに各負荷の所要電力(入力)を算定し、これに需要率、不等率を考慮して作成される。表1に貨物船の電力調査表の例を示す。
 
表1 貨物船の電力調査表(例)
C.L: 連続運転負荷
I.L: 断続運転負荷
 
(3)主機駆動発電機
 最近、省エネルギー及び省力化のために主機を動力源とした発電機が採用されていることが多くなってきたが、外洋航行船、旅客船等の主電源を構成する発電設備は、主機又はその軸系の回転数及び回転方向にかかわらず、出入港、低速時を含むいかなる場合にも給電することができるよう装備する必要があり、主電源装置の台数を決定する際は、この条件に充分注意しなければならない。
(4)負荷優先遮断装置
 船舶が航海中、運転中の発電機が過負荷になった場合又は過負荷になる恐れがある場合に重要負荷への給電の持続を確保するため、重要でない回路を自動的に切り離す装置である。これにより発電機の遮断器(ACB)がトリップし、全給電が停止することが防止できる。
 この具体的な方法としては、まず発電機電流を過電流継電器によって検出し、この継電器の限時動作を数段階に設定し、重要でない負荷を順次に優先して遮断することが行われる。
(5)「係留船」とは多数の旅客が利用することとなる用途として告示で定めるものに供する係留船であって、2層以上の甲板を備えるもの又は当該用途に供する場所が閉囲されているものをいう。
 つまり、ホテル船、レストラン船、その他係留してその用途に供する船舶、すわなち当該係留場所によって当該船舶による移動を目的としない旅客等を継続又は反復して搭載する船舶をいう。
 係留船のうち劇場、キャバレー、遊戯場、ホテル、レストラン、百貨店、駐車場等の用途に供するものはこれに該当する。
(適用除外)
第184条 船舶の安全性及び居住性に直接関係のない発電設備及び変電設備については本章のうち、第2節以下の規定(第194条、第195条、第203条、第205条及び第207条を除く。)は適用しない。







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