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4. 地域別特設「メルコスール観光振興」セミナーの実施
 国際協力事業団の委託を受け、本年を初年度とし5年間実施される「メルコスール観光振興」セミナーを平成15年2月5日〜3月7日の間実施し、メルコスール4カ国の政府観光関係機関の担当官を主として12名が参加した。
 
 メルコスール(MERCOSUR=Mercado Comun Del Sur)は南米南部共同市場と訳されるが、アルゼンティン、ブラジル、パラグァイ、ウルグァイの南部南米諸国4カ国をメンバーとして域内の関税及び非関税障壁の撤廃などによる財、サービス、生産要素の自由な流通を目標として1995年1月に設立されたものである。
 この共同体はこの目標達成のため、(1)対外共通関税の創設、共通貿易政策の採択及び地域的、国際的経済・貿易面での協調、(2)マクロ経済政策の協調及び種々セクター別経済政策の協調(3)統合過程強化のための関連部門における法制度の調和などを実施する。
 メルコスールが発足した翌年の1996年に中南米を訪歴した橋本総理(当時)の提案に基づきメルコスール側の関心のある分野に対し、日本側としてどのような技術協力が可能かを検討するため毎年日本・メルコスール高級事務レベル協議が開催されてきた。この協議の結果のひとつとして、今回の研修が実施されることになったものである。
 本研修は観光資源が豊富で、観光開発も相当進んでいるアルゼンティン、ブラジル、一方、この2カ国とは相当開きがあるウルグァイ、パラグァイといった観光開発レベルに差のある4カ国の要望をメルコスール技術支援委員会を通してとりまとめ、ネットワーク作りを行い、プロジェクトの実施に対する共通認識を形成・実施していくことを支援することにある。
 観光分野で見ると4カ国にとり日本人観光客を誘致することが共通の大きな関心事であり、このための観光プロモーションが日本人マーケットを対象に適切に実施されることが重要である。このような観点から日本の観光事情を理解させ、具体的なマーケティング及びプロモーション活動の方法、留意点などを系統的に把握出来るよう座学及び視察を計画した。
 研修旅行で日本の代表的歴史、自然資源の京都、石垣島、西表島、ユニークな一村一品運動を展開する大分、代表的な温泉地、別府、由布院を訪れ、日本の観光の在り方を肌で感じたようであった。一村一品運動には共感する研修員が多かった。
 真夏の国から真冬の日本での研修ではあったが、風邪を引くこともなく所期の目的を達し、全員無事帰国した。
 
途上国“例の店”(2)
(ウズベキスタン タシケント)
 
 この店では、タシケントでピロフといえばここというくらい有名な2種類のピロフが味わえる。地元の人の推定では毎日700人前のピロフが調理されているが、13時には売り切れてしまうこともあるという人気のある店。店名はない。
 建物入り口近くにピロフを調理する大鍋と小鍋が置かれている。鍋から皿によそってもらい、自分で席に持っていくか、運んで貰うことも出来る。
 メニューは紙に書いたものはないがいつも以下がある。
 Achi-chuk(玉葱・トマト・胡瓜のウズベクサラダ)、自家製ヨーグルト、shurpa(ウズベク・スープ)、ナリン(挽肉、玉葱入りウズベク麺)、結婚式ピロフ、Deziraピロフ、shashlik(シャシリク、金串に刺した羊肉や鶏肉を炭火で焼いたもの)。
 建物に向かって、入り口をはさんで左右にピラフ鍋があるが、紹介しているのは左側のピラフ。右側は別経営(安いが味はそれなりらしい)なのでご注意を。
 直径1mの大鍋は“結婚式ピロフ”(米、油、マトン、干しぶどう、名前不明の豆が材料)。小さい鍋は米と肉を使った「dezira」と呼ばれるリッチな味のピロフ。dezira米は、長粒種で淡い茶色、細黒い線があり、水と油をよく吸収する。米が油と水を吸収して適度に柔らかく、独特の風味があり深みがあるが油っぽくはない。上等な肉を使用しているのでそのジューシーな味も楽しめるおすすめの一品。
 ピロフの味は米の種類に左右されるそうで、経験深いコックは米の水と油の吸収具合を判断して調理している。
 
電話番号:1370811(英語は通じない)
住所:Novomoskovskaya通(Scientific and production enterprise "Constructor"の建物の二階と建物前の広場)
営業時間:午前11:30−午後2:00、日曜日が定休日







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