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私はこう考える【教育問題について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2001/03/01 産経新聞朝刊
【大分の教育】(下)ミニ懇談会 保護者巻き込み組合活動
 
 大分県教職員組合の組織率は、小学校で六六%、中学校で七一%に達する。同じ日教組系で比べると、九州では沖縄(小・中で五一%)や福岡(同四八%)を大きく引き離して最高の組織率。その影響力は、学校現場だけでなく保護者らにも及んでいる。典型的な例が、学級ごとに行われる「ミニ懇談会」だ。
 この懇談会は、大分県教組の教師が保護者を集めて毎年開催しているもの。保護者の一人は、次のように証言する。
 「学校行事と思って参加したが、内容は組合活動そのもの。前半にはクラスの状況などについての説明もあるが、後半は反戦問題などについて、組合の考えがとうとうと述べられる。国旗国歌法が話題となった昨年は、教育現場への押しつけ反対の考えを、押しつけられる内容だった」
 ミニ懇談会のほかにも、県教組の教師がPTA役員らを通じて招集する地区懇談会があり、地元を巻き込んだ形での活動が頻繁に繰り返されている。保護者の間からは「先生のすることなので、親としては参加せざるをえない。首をひねりたくなるような話にも、黙って聞いているしかない」というため息も聞かれる。
 一方、こうした組合活動を批判し、改善を求める教育関係者も少なくない。元宇佐市教育委員の賀来昌義さんもその一人だ。しかし、「頼みとする県教委や市町村教委の指導力が弱く、正常化への方向性がなかなか見えてこない」と打ち明ける。
 賀来さんは教育委員を務めていた平成三年秋、次年度から使用される小学校の教科書採択をめぐり、市教委の会議室に呼ばれたことを、今でも覚えている。
 机上には市教委の担当者が用意した資料が置かれていた。わずか二、三枚のプリントで、教科ごとに選ばれた教科書名が、簡単な理由とともに示されていた。その他の教科書の特徴も併記してあったが、申し訳程度の内容だったという。しかも肝心の教科書は、用意されていなかった。
 「教科書採択の審議というからには、教科書そのものを手にとって、担当者の参考意見をもとに教育委員が話し合うものと思っていたが、まるで勝手が違う。教科書も見せてもらえず、事前に決められたことを追認するだけだ。採択審議で教育委員の存在は、お飾りにすぎなかった」
 採択審議だけではない。賀来さんによると、教育委員が参加する大半の審議は形式的で、教育委員の意見が反映されることは、ほとんどなかったという。
 「大分の教育正常化は、県教組とは直接関係のない教育委員や外部の民間有識者らの意見が、教育行政に反映されるかどうかにかかっている。県教委や市町村教委は、外部の批判の声に謙虚に耳を傾けるべきだ」と、賀来さんは訴えている。(教育問題取材班)


 
 
 
 
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