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【一対比較実験】
 
移動
・後半の実験を行います。
・後半の実験は、隣の部屋で行いますので、そちらに案内します。
 
《一対比較実験場に移動し、練習用のブロック対まで誘導する》
※練習用のブロック対は毎日ランダムに決定する。
 
概要
・後半の実験の場所に来ました。
・ここでアイマスクを着けて頂いてよろしいでしょうか?
・後半の実験は前半(の実験)とは少しやり方が違います。前半の実験では、「点ブロック」や「線ブロック」が出てきましたが、これからは「混合ブロック」しか出てきません。
・最初の説明で、混合ブロックにはいつくかの種類があると言いましたが、今、○○さんの右側と左側には、異なった種類の混合ブロックが敷かれています。まず、それを確かめて頂きます。
・まず、右に2歩ほど動いてください。ここに、ある種類の混合ブロックがあります。このブロックは3歩〜4歩の長さにわたって前方向に続いています。
《右側のブロックを確認させる》
・次に、左に4歩ほど動いてください。ここに、別の種類の混合ブロックがあります。このブロックも3歩〜4歩の長さにわたって前方向に続いています。
《左側のブロックを確認させる》
・では、元の位置にお戻りください。
《ブロックの間の位置に戻る》
・後半の実験では、こういう風に、2つの混合ブロックがペアで出てきますので、それらを「比較」して頂くという趣旨になります。
 
手順
・それでは手順を説明します。
・2種類のブロックの「比較」に先立ち、まず、それぞれのブロックについて、「どちら側に線がついているのか」を言い当てて頂きます。前半では「ブロックの種類」を当てて頂きましたが、今度は「線のついている側」を当てて頂く訳です。
・その要領は前半の実験とほとんど同じです。
・まず最初に、ブロックの手前まで私が案内します。
・決められた位置に立ち、「スタート」の合図があったら、足を前に踏み出してブロックをよく踏んで、「線のついている側」を確かめてください。
・線のついている側がわかりましたら、「はい」と声を出して、挙手をしてください。
・そして、「はい」という合図をした後は足を動かさないでください。
・その後、私が、「線のついている側はどちらですか?」と訊きますので、線のついている側をお答えください。
 
・この時に1つだけご注意頂きたいことがあります。
・ブロックを踏んでいただく際、体の向きは変わっても構いませんので、必要に応じて体の向きを変えてブロックをよく調べていただきたいのです。しかし、体の向きが変わると、「線のついている側」も当然変わってしまいますね。
・そこで、「線のついている側」をお答えいただく際は、「はい」と言って手をあげた時に、体のどちら側に線があるかでお答えください。
 
・前半の実験と同じく、制限時間は60秒です。
・〈できるだけ早く〉そして〈できるだけ正確〉にお答えください。
・このような手順で、線のついている側を2種類のブロックについてお答え頂きます。
 
・そして、その後、2種類のブロックをもう一度よく踏んで確かめていただきます。
・そして、今度は、「線のついている側がわかりやすいのはどちらのタイプのブロックか」をお答えください。
・「先に踏んだ方がわかりやすい」もしくは「後に踏んだ方がわかりやすい」という風にお答えください。
・もし1回の比較でよくわからなければ、この「比較」については時間制限はございませんので、納得いくまで何度でも踏んで頂いて結構です。
・そして、どちらのブロックがわかりやすいかをお答え頂いた後に、その理由を簡単にお知らせください。
 
・ただし、ここでも1つだけ注意いただきたいことがあります。「線が前側にあるからわかりやすい」とか「線が右側にあるどうだ」というお答えはしないでください。体の向きが変わると、線のついている側も変わってしまいますね。ですから、「線のついている側」は、ブロックを比較するときの手掛かりにはしないでださい。
 
・場合によっては、どちらのブロックも甲乙つけがたいという場合もあるかも知れません。
・その場合は「どちらも同じ」というお答えでも結構です。ただし、毎回「どちらも同じ」という回答ばかりではこちらも困りますので、「どちらも同じ」という回答は「最後の手段」にとどめてください。
 
・では最後に確認しますと、すべての混合ブロックで「点」の数や並びは同じです。また、「線自体」の太さや長さ、高さも同じです。違うのは、「線の本数」、「点と線の間隔」、また線が複数ある時は「線と線の間隔」です。
・ここまでで何か質問はございますか?
 
練習試行
・それでは練習を行います。こちらにお越し下さい。
《最初に踏む方のブロック(東or西)に移動》
・最初に踏んで頂くブロックの前に来ました。「線のついている側」をなるべく早く正確に調べ、わかったら「はい」と言って手を挙げてください。
・用意はよろしいですか?
 
・それでは練習試行の「前試番」です。
・スタート。(byスタッフB)→ストップウォッチ開始
《被験者によるブロック探索》
・はい。(by被験者)→ストップウォッチ停止
・線はどちら側についていましたか?
・○○側です。(by被験者)
・ありがとうございます。ここでもお答えが合っているか間違っているかはお知らせしません。
・次に、もう一方のブロックに案内します。
《最初に踏む方のブロック(東or西)に移動》
・もう一つのブロックの前に来ました。
・用意はよろしいですか?
・それでは練習試行の「後試番」です。
・スタート。(byスタッフB)→ス卜ップウォッチ開始
《被験者によるブロック探索》
・はい。(by被験者)→ス卜ップウォッチ停止
・線はどちら側についていましたか?
・○○側です。(by被験者)
・ありがとうございます。
 
・ここで、もう一度、2つのブロックをよく確かめてください。
《順番に2つのブロックに案内》
《両方のブロックを確かめてすんだら、2つのブロックの間に立たせる》
・「線のついている側」がわかりやすかったのはどちらのタイプのブロックでしょうか?
※即座に「どちらとも言えない」を選択した人には、「もう一度2種類のブロックを踏んでみますか?」ともちかける。
 
・以上のような手順になりますが、ここまでで何か質問はありますか? 質問がなければ、本番に移りたいと思います。
 
本試行
《第1試行のブロック対に移動》
・それではこれから本番です。
・それでは第○試行の「前試番」です。<ビデオカメラに声が入るように大きな声で>
・スタート(byスタッフB)
・はい(by被験者)
・どちら側に線がついていましたか?
・次に、もう一方のブロックに案内します。
・それでは第○試行の「後試番」です。<ビデオカメラに声が入るように大きな声で>
・スタート(byスタッフB)
・はい(by被験者)
・どちら側に線がついていましたか?
・次に、2種類のブロックをもう一度よく確認してください。
・線のついている側がわかりやすいのはどちらのブロックですか?
《第1試行〜第10試行》
※必要があれば再試行(第11試行〜)を追加する。
・これで後半の実験は終了です。
・この後、ご感想等をお聞かせ頂きたいので、元のお席に戻ります。こちらにお越し下さい。
 
【感想】
1. 混合ブロックについて直感でお答えください。混合型ブロックを鉄道駅ホームの縁端部に敷設するとしたら、線のついた側は線路側(ホーム外側)とホーム内側のどちらに位置するのが良いと思いますか?【理由も】
 
2. 今日の実験では制限時間を「60秒」としましたが、この制限時間を《実用的な観点》から修正したいと思います。実際の駅では《ブロック種別》や《線のついた側》を確かめるのにこれよりも時間がかかるようでは使い物にならないという観点で基準を設けるとしたら、制限時間はどのくらいが適当だと思いますか?
 
3. 混合ブロックの《線の本数》や《間隔》について、どのようなものが《線のついている側》がわかりやすかったですか? それぞれ、詳しく教えてください。
(a)線の本数
(b)間隔
 
4. 今日の実験に関してお気づきになった点やご意見・ご感想があれば、自由にお聞かせください。
 
【謝礼・その他】
・これで今日予定しておりました内容は全て終了です。
・わずかではございますが、タクシー料金と謝礼をお渡しします。ご印鑑をご用意ください。
・領収書をお書き頂きたいのですが、代筆させていただいてよろしいですか?
 
・この実験は、今月の中旬まで続きます。
・今後の実験協力者の皆様には、先入観がない状態で実験にご協力していただく必要があります。お知り合いの方々と今日の実験内容に関する情報交換を行わないようにしてください。
・この研究の報告書は来年3月頃に出来上がる予定です。それ以降は、情報交換をしていただいても構いません。大いに議論していただき、建設的なご意見を出していただければ、さらに次の段階の研究において役立つと考えられます。
 
・今後も点字ブロックに関する研究を進めていく必要があると考えています。その時には、また、どうぞよろしくお願い致します。
・今日はどうもありがとうございました。
・忘れ物はありませんでしょうか?







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