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第2章 13年度調査の結果概要
 
◆やさしさ評価結果の見方
1. 評価について
 
 本評価は、平成11年度策定の「公共交通ターミナルのやさしさ評価指標及び基準」に基づいて行っている。 評価指標及び基準を策定するにあたっては、利用者の意見、最新の研究動向などを踏まえて、利用者の視点からより望ましい整備の水準を目安としている。 したがって、平成6年に発行された「高齢者・障害者等に配慮した施設整備ガイドライン」を上回っている基準があるとともに、時間経過や研究の進展の中で見直を行った基準もある。 なお、平成12年度に策定されている新しいガイドラインの内容はすべて反映することはできなかった。 (1)移動のしやすさ ○移動経路の短さとわかりやすさ 駅利用者が、切符を買って列車に乗降するまでの一連の経路が、だれにでもわかりやすく短く配置され、目的場所に円滑に移動できるか。
○水平移動のしやすさ 駅利用者が安心して移動できるよう動線がとぎれないよう配慮され、小規模段差の解消や転倒転落防止対策が図られているか。
○垂直移動のしやすさ 鉄道や駅の諸施設の利用にあたって、移動制約の有無にかかわらず、目的を達するまで動線が連続し、垂直方向の移動が可能な限り自力でできるよう対策が施されているか。
(2)案内情報のわかりやすさとソフトの充実 ○適切な案内情報の提供 駅利用に際しての基本的な経路や即時性のある運行情報、施設の位置など利用者の役立つ情報が適切に提供されているか。
○内容・表示のわかりやすさ 案内やサイン、各種の情報は、大きさ、色、表示方法など誰もがわかりやすい表示がされているか。また、点字など触知型及び音声による情報提供が適切にされているか。
○見つけやすさと位置の適切さ 案内情報は、すべての利用者が頼りにするものであり、どのような状況からも見つけやすい配置となっているか。
○安心と信頼を生む人的サービス 制約の個別性や特性を理解し、従業員が障害者の対応に慣れるよう、従業員の研修や対応マニュアルの整備、介助の体制が整っているか。
(3)施設・設備の使いやすさ ○利用者の快適性を向上させる施設・設備の設置 利用者層の拡大を図るために最低限必要なバリアフリー設備を備えられているか。また、様々な付帯的機能や設備・施設(電話・待合スペース、トイレ、ベビーベッドなど)を充実し、幅広い対象に快適性を与えることが可能となっているか。
○近づきやすさと操作しやすさ 前後の利用者行動が円滑につながるよう、近づきやすく、使いやすいバリアフリー設備となっているか。
 
2. 評価結果のランク付け方法
 
(1)制約のあるすべての利用者(高齢者、肢体不自由者、内部障害者、一般利用者で制約のある場合)
(1)移動のしやすさに関するランク付け(車いすではないが、歩行に制約がある場合)
 
(拡大画面:16KB)
 
(2)案内情報のわかりやすさに関するランク付け(全盲ではないが、視力に制約がある場合を含む)
 
(拡大画面:7KB)
 
(3)施設設備のつかいやすさに関するランク付け(車いすではないが、歩行に制約がある場合)
 
評価 券売機 改札機 カウンター 車いす用トイレ 休憩設備 救護設備 ロッカー等 電話等 施設・設備の総合評価
A 必要な設備が整っており、負担を軽減する構造
B 必要な設備はあるが、基準が不足
C 必要な設備が不足
A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C <すべてA=A>
・必要な施設設備がすべて基準を満たして設置
<Cなし=B>
・最低限必要な施設・設備はあるが、基準が一部不足
<Cあり=C>
・施設・設備が不足している
 
(2)車いす使用者
 
(1)移動のしやすさに関するランク付け
 
(拡大画面:15KB)
 
(2)案内情報のわかりやすさに関するランク付け
 
(拡大画面:7KB)
 
(3)施設設備のつかいやすさに関するランク付け
 
評価 券売機 改札機 カウンター 車いす用トイレ 休憩設備 救護設備 ロッカー等 電話等 施設・設備の総合評価
A 必要な設備が整っており、車いすで利用できる基準を満たしている
B 必要な設備はあるが、基準が不足
C 必要な設備が不足
A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C <すべてA=A>
・必要な施設設備がすべて基準を満たして設置
<Cなし=B>
・最低限必要な施設・設備はあるが、基準が一部不足
<Cあり=C>
・施設・設備が不足している
 
(3)視覚に制約を有する利用者
 
(1)移動のしやすさに関するランク付け
 
(拡大画面:15KB)
 
(2)案内情報のわかりやすさに関するランク付け
 
(拡大画面:7KB)
 
(3)施設設備のつかいやすさに関するランク付け
 
評価 券売機 改札機 カウンター トイレ 休憩設備 救護設備 ロッカー等 電話等 施設・設備の総合評価
A 必要な設備が整っており、点字または音声で利用誘導
B 必要な設備はあるが、点字または音声による誘導不足
C 必要な設備が不足
A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C A〜C <すべてA=A>
・必要な施設設備がすべて基準を満たして設置
<Cなし=B>
・最低限必要な施設・設備はあるが、基準が一部不足
<Cあり=C>
・施設・設備が不足している
 
(4)聴覚に制約を有する利用者
(1)移動のしやすさに関するランク付け
(1)制約のあるすべての利用者のランクを適用
 
(2)案内情報のわかりやすさに関するランク付け
 
評価 緊急時の
案内情報
その他の案内情報については、(1)のランクを適用 案内情報の総合評価 ソフト対策の評価
(職員研修、マニュアル、介助体制)
A 光で緊急や危険を知らせるための設備があるか
B 設備はないが、職員に対応準備がある
C すべて不足
A〜C <すべてA=A>
・必要な情報が適切に設置
<Cなし=B>
・最低限必要な情報はあるが、表示方法が一部不足
<Cあり=C>
・表示が不足している
<A>
・職員研修、マニュアル、介助体制、職員に筆談の準備のすべてが整っている
<B>
・上記の2以上が整っている
<C>
・上記がまったくない、もしくは1つしかない
<特記>
・手話への対応が可能な場合、特記する
 
(3)施設設備のつかいやすさに関するランク付け
 
評価 電話機 その他の案内情報については、(1)のランクを適用 施設・設備の総合評価
A 音量調節付き、FAXが設置されているか
B 設置されているが、利用しにくい
C 必要な設備が不足
A〜C <すべてA=A>
・必要な施設設備がすべて基準を満たして設置
<Cなし=B>
・最低限必要な施設・設備はあるが、基準が一部不足
<Cあり=C>
・施設・設備が不足している
 
(5)知的障害者
(1)移動のしやすさに関するランク付け及び(3)施設設備のつかいやすさに関するランク付けは(1)制約のあるすべての利用者のランクを適用
 
(2)案内情報のわかりやすさに関するランク付け
 
案内情報の総合評価 ソフト対策の評価
(職員研修、マニュアル、介助体制)
<すべてA=A>:(1)の情報がすべて図記号で提供されているか
<Cなし=B>:(1)の情報の過半が図記号で提供されているか
<Cあり=C>:(1)の情報の内図記号で表示されているものは半分以下
<A>:職員研修、マニュアル、介助体制のすべてが整っている
<B>:上記の2以上が整っている
<C>:上記がまったくない、もしくは1つしかない
 
(6)外国人
(1)移動のしやすさに関するランク付け及び(3)施設設備の使いやすさに関するランク付けは(1)制約のあるすべての利用者のランクを適用
 
(2)案内情報のわかりやすさに関するランク付け
 
案内情報の総合評価 ソフト対策の評価
(職員研修、マニュアル、介助体制)
<すべてA=A>:(1)の情報がすべて英語やローマ字、図記号で提供されているか
<Cなし=B>:(1)の情報の過半が英語やローマ字、図記号で提供されているか
<Cあり=C>:(1)の情報の内英語やローマ字、図記号で表示されているものは半分以下
<A>:職員研修、マニュアル、介助体制のすべてが整っている
<B>:上記の2以上が整っている
<C>:上記がまったくない、もしくは1つしかない







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