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II−5 散布装置試作機の改良
 前章の試作機の性能試験・海上試験の結果を踏まえ、不具合点を改良し、改良型についての性能試験を実施した。
1 散布管(図−II.5.1、写真−II.5.6参照)
 製作精度(散布管の直線精度、溶接精度)等を上げ、散布管固定金具の収納袋を製作した他、必要な箇所に海中転落防止措置を施した。
 
2 収納容器(写真−II.5.1〜3,4,5参照)
 散布装置(散布管、ポンプユニット、ホース等)一式を収納できる軽量・小型の収納容器を製作した。
 
3 圧力と船速の関係(図−II.5.1及び2
(1)海上実験結果に基づき、任意の油膜厚に対し効果的な油分散剤の散布量、船速、散布圧力の関係を整理してチャート化した。このチャートにより誰でも適正な散布量を読み取ることが出来る。
(2)油分散剤散布時の船速は、海上実験結果から船体形状にもよるが、最大8knot未満が望まれる。(航走波の影響で、油が船体より離散する可能性がある。)
(3)油分散剤は、自己攪拌型油分散剤S−7を対象としたが通常型分散剤にも通用できる散布装置である。
 
II−6 試作改良機の名称(SAS−I)
 本油分散剤散布装置の名称は、
「自己攪拌型油分散剤散布装置(selfmixing dispersant application system)」とし、
 通称 “SAS−I”とした。
 
図−II.5.1 散布管外形図
(拡大画面:13KB)
 
ホース接続口(S=1/5)
 
ノズル部拡大図(S=1/5)
 
ワンタッチカプラ連結(S=1/5)







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