3 自己攪拌型油分散剤散布装置の試作要件
前述の試験結果から知見を取入れて船舶用自己攪拌型油分散剤散布装置の試作要件を纏めると次のとおりである。
(1)作業船等の設置要件
〔1〕作業船の舷側高さ 2m(上限3m)
〔2〕作業船による散布速力 5ノット〜8ノット程度
(2)散布装置の試作要件
〔1〕ノズル間隔1500mm |
〔2〕吐出圧範囲0.2Mpa〜0.4Mpa |
〔3〕圧力調整 |
リリーフバルブの開度により調節(電力ポンプの場合)又はエンジンスロットルの開閉により調節(エンジンポンプの場合) |
〔4〕揚程 |
2m程度(散布管の取付高さ等による) |
〔5〕散布管長さ |
約4.0m(3分割) |
〔6〕散布管内径 |
約20A(JIS規格による適合の管径を選択) |
〔7〕散布管材質 |
sus(軽量化を図る) |
〔8〕ノズル |
1/4MVEP4078S303 |
〔9〕噴射角 |
40度(噴射角許容範囲±5度) |
〔10〕ノズル個数 |
3個 |
〔11〕ホース長さ |
10m |
〔12〕ホース内径 |
20A(流量22〜38l/min) |
〔13〕ホース材質 |
耐油性(フレキシブル) |
〔14〕ポンプ流量 |
1m3/h〜3m3/h程度 |
〔15〕ポンプ揚程 |
約5m |
〔16〕エンジンポンプ又は電動型ポンプ |
〔17〕その他 |
散布管は組立式、伸縮式、折りたため式を検討する。 |
以上、得られた知見から自己攪拌型油分散剤散布装置を試作することとした。 |
II−4 自己攪拌型油分散剤散布装置の試作
1 散布装置(散布管)の試作
前章で得られた散布装置の試作要件を取り入れ自己攪拌型油分散剤(S−7)用の散布装置I、II、III型を試作した。(下表、写真−II.4.1及び 図−II.4.1, 2, 3参照)
項目 |
I型 |
II型 |
III型 |
全長(mm) |
4045 |
4062 |
4000 |
散布管重量(kg) |
5.05 (固定金具:2.1) |
4.1 |
3.2 |
接続方法 |
ワンタッチカプラ式 |
フェルール式 |
ユニオン式 |
分割(3分割)
長さ(mm) |
根元 |
中間 |
先端 |
根元 |
中間 |
先端 |
根元 |
中間 |
先端 |
1318 |
1550 |
1277 |
1505 |
1380 |
1337 |
1400 |
1300 |
1300 |
内径(mm) |
19 |
19 |
20 |
20 |
20 |
20 |
20 |
20 |
20 |
材質 |
SUS |
ノズル個数 |
3 |
ノズル間隔(mm) |
1500 |
ノズル |
均等扇形ノズル 標準使用圧力:0.3MPa 1/4MVEP4078S303(いけうち製) |
噴射角(度) |
40 |
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写真−II.4.1 散布管(手前よりI、II、III型)
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