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4. 事業の成果等
(1)排出油防除訓練
 訓練の終了に際して、防除活動において必要となる適切な資機材の運用、必要資機材の調達についての理解度を調査し、本訓練の達成度を評価するため、参加者に対してアンケート形式による設問に回答してもらった結果、各回とも当初目標としていた平均点60点を超え、平均67.2点であった。
 
この結果、以下の成果をあげたと判断する。
(1)事故対応を行うに必要な戦略・戦術の重要性を認識できた。
(2)流出油の集油、回収、貯蔵などの対応活動の基礎的知識を習得した。
(3)適切な資機材の選択、必要量を判断できる。
 
 また、本訓練に関する訓練参加者の評価は、36人中ほとんどの者が新たな知識を得られたということであり、特に、戦略・戦術の重要性、油処理剤、緊急時計画、海岸清掃に関し、現場で活用していきたいとの意見が多かった。
 活用法として、自社内又は各地域での海上防災訓練・教育に取り入れたいとの意見が多く、今後とも横須賀訓練所にて引き続き研修を行うことで、各事業者の防災知識、訓練等に貢献できると考えられた。
 
(2)巡回研修会
 計画どおり名古屋、大分、沖縄、青森、山口の5地区で研修会を実施し、計画の150人を上回る526人の参加が得られた。
 研修の内容は、開催地の港の特色を盛り込んだ防除資機材の基礎知識としてのオイルフェンスの適切な展張方法等現場において作業を行う者が必要となる知識の普及に重点を置き、地域における現場での流出油防除能力の向上を図れた。また、油処理剤の実演によりより有効な使用方法の知識の向上が図れた。
 研修に対する意見として、参加者のほとんどが今後も開催して欲しい、開催すれば参加するとの回答があり、この研修により、事故対応時に役に立つとの結果がほとんどであった。
 研修内容希望としては、事故事例、資機材の使用方法、費用の請求等を上げており、今後とも研修項目に引き続き取り入れたい。







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