日本財団 図書館


■代表者に訊く
加藤 和之さん
●地球の子どもの家・下條・生涯学習センター代表
●団体の特徴
【設立の根拠と私たちの願い】
 現在「子どもたち」が置かれている状況は深刻です。地球全体の自然破壊が進んでいます。自然を無視して、あまりにも人間中心につくられてきた生活環境は、まず最もデリケートな「子どもたち」を蝕み始めました。過剰な刺激、過激な競争、物欲主義に晒され、「子どもたち」は様々な形で悲鳴をあげています。心身の失調、ひきこもり、自殺、暴力・・・それらは深く傷ついている「子どもたち」の無言の抗議です。このように、現代は「子どもたち」が喜びをもっていきいきと生き、成長することが困難になってきている時代です。「生きる力」の根っこには「生きる喜び」があると私たちは確信しています。同じ時代をこの地球で生きる仲間として「子どもたち」をとらえ、「生きる困難さ」と「生きる喜び」を共に分かち合いながら、新しい地球人としての生き方を模索してゆきたいと考えています。このような希望を実現する場として、1992年に当地に「生涯学習センター」を設置しました。
【生涯学習センター】
 ここでは、10代以降の青少年の自立を行っています。信州伊那谷の美しく豊かな大自然の恵みを尊重し、子どもたちの「内なる自然」を回復できるように努めます。こころ温かな人々の住む地域での共同生活を体験しながら、子どもたちと共に豊かに成長してゆく場です。都会や学校、家庭では十分に経験できない自然や人々との出会い、交わりの体験を通して、子どもたちが「自分を知る」「自分を生きる」「自分を育てる」ことができるように援助します。
●卒設の基準
 本人と親御さんの意見によります。
●年代別目標
 [10代]自分の将来(進学、就職等)に目を向けられるようになること。[20代]基本は10代と同じだが、家族や職場での人間関係が結べるようになること。
●施設における自立の定義
 自己管理ができること。自分で考え、自分の行動に責任を持つこと。
●在籍生の就職状況とその支援体制
 子どもの希望があれば、それに則して探す協力をします。
●在籍生のアルバイトの可否・その状況と支援体制
 本人の希望に応じて、一緒に探します。
●作業(有償/無償)の有無・その内容と状況
 自給自足を目指して野菜を栽培しているので、そのための農作業があります。他にも生徒のニーズに合わせた作業を行っています。老人介護のボランティアもあれば、保育士になりたい子がいれば、保育園へ行かせてもらうなど、本人の希望を尊重しています。
●教科学習の必要性とサポート体制
 生徒の希望により、その子に合わせた学習を実施しています。村の図書館はよく利用しています。
●在籍生の心理的サポート体制
 共に生活をしているので、生活全般にわたり気を配っています。また、いつでも相談しやすい雰囲気を作るように努めています。これは非常に重要なことであると考えています。
●外部医療機関との連携
 近隣に飯田市立病院、阿南町総合病院があります。
●在籍生の保護者へのサポート体制
 信頼関係を保てるように、いつでも自由に連絡が取れるようにしています。また、親御さんの塾への来訪はいつでも自由です。
 
◆スタッフに訊く・・・1
茂籠 好彦さん
●49歳 男性 ボランティアスタッフ 勤続年数1年4ヶ月
 
●施設と関わるようになった理由
 塾長の加藤さんとは大学時代の同級生です。学生時代に「アジア学院」と出会い、途上国の農村地域の開発援助を志し、NGO「風の学校」所属の井戸掘りプロジェクトの専門家として、1989年から1992年までフィリピンで活動をしていました。現在は長野県の「森林林業セミナー」を受講中で、その国、その地域、その村の「ふるさと造り」に貢献したいと考えています。
 塾の子どもたちとはいつも接しているわけではありませんが、社会で活動している一人の大人として普通に接することにより、何かを感じてもらえればいいかなと思っています。
 
▼団体詳細
団体名称●地球の子どもの家・下條・生涯学習センター(チキュウノコドモノイエ)
代表者名●加藤 和之(カトウ カズユキ)
所在地●〒399−2101 長野県下伊那下條村睦沢4767−1(シモイナグンシモジョウムラムツザワ)
電話番号●0260−27−3014 FAX番号●0260−27−3014 URL●無し E−mail●無し
設立年度●1992年 在籍生平均在籍年数●―
入寮生数●男・・・1人 女・・・―人(平均年齢・・・26歳) 入寮定員●男女合わせて3、4人
通所生数●男・・・―人女・・・―人(平均年齢・・・―歳) 通所定員●男・・・―人 女・・・―人
年齢制限●無し 性別制限●無し 相談業務●有り(5,000円/h) 家庭訪問●無し 親の会●無し
会報発行●有り(不定期)
特記事項●入寮定員は男女合わせて3、4人。学童保育として村の子どもを通所で受け入れることもある。
スタッフ状況●日中・・・塾長・スタッフで対応。行事があるときは、男性5人女性3人が手伝いに来る。夜間・・・塾長と共に生活する。
スタッフ●正規・・・男19人・女5人/ボランティア・・・男1人・女―人/その他・・・男―人・女―人
 
▼通所費・入寮費
通所生●―
入寮生●入寮費・・・300,000円(分納可)/月額負担金・・・各学期182,000円(一年を5学期に分けている)。
※別途徴収費・・・プログラム参加費・教材費・冬季暖房費。※体験入寮費・・・一泊5,000円
 
▼生活
日課スケジュール●[午前]8:00・・・朝食。食後にミーティング。/9:00・・・作業、勉強[午後]12:00・・・昼食。午前は自由行動。/7:00・・・タ食。
週末・休日●週末・祝日は自由行動。
食事●野菜類は自給自足。食事作り当番はミーティングで話し合って決める。週末、祝日は各自で作って食べる。
清掃●個室は各自で清掃する。週一度みんなで共同場所を掃除する。担当箇所は話し合いで決める。
年間スケジュール●1月・・・地球っ子アジア体験旅行/2月・・・春の地球っ子生活体験in下條/5月・・・黄金週間ファミリーキャンプ/7月・・・夏の自然生活体験キャンプin下條/9月・・・地球っ子アジア体験旅行/11月・・・冬の里山生活体験in下條







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION