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北陸 中部
地球の子どもの家
下條・生涯学習センター
チキュウノコドモノイエ
 
代表者名●加藤 和之[カトウ カズユキ]
所在地●〒399−2101 長野県下伊那下條村睦沢4767−1
電話番号●0260−27−3014 FAX番号●0260−27−3014
URL●無し E−mail●無し
 
「内なる自然」の回復に向けて子どもの意志をしっかり尊重
●報告―山田三千代
[HRリーダー]
 
 雄大な大自然に祝福されたように、美しい山々に囲まれた小高い大地。ここに建つそんなに大きくない古い家、それが「地球の子どもの家」です。地球の上にそっと建って、暮らす場所を人間に提供している・・・そんな風に、自然と人間がとても近くにあると感じられる素晴らしい所です。
 そこで子どもたちは彼らの意思を完全に尊重されるという体験をします。どのようなことも全て子どもたちの意志によって進んでゆきます。起床、食事時間、掃除、勉学、作業など。一日に一度のミーティングの時間は子どもたちの気持ちを受け止める最も重要な時間で、どんな小さなことに対しても、塾長はとても丁寧に意見を聞き、できる限りその意見を尊重しようとします。このことで、子どもたちは「しっかりと受け止めてもらえている」と実感するのでしょう。また、塾長は子どもに対して必ず「○○さん」というように「さん」付けで呼びかけます。このように呼ばれることによって、子どもは一人の人間として認めてもらっていると感じることでしょう。塾長の加藤さんのお人柄の表れと感じました。
 
地球の子どもの家・・・農家をそのまま使っている。前の畑で作る野菜で、塾で食べる分の野菜は自給自足できる。
 
塾からの遠景・・・静かな田園の中にある。睦沢地区にある塾は村の生活に溶け込み、子どもも気軽に声をかけられる。
 
居間・・・畳のある居間は非常に静かで落ち着いた雰囲気を作り出している。
 
塾の庭からの景色・・・小高い大地からは、雄大な景色を見渡せる。
 
食事風景・・・朝食後には毎日ミーティングがあり、個々の予定や意見を丁寧に話し合う重要な時間となっている。
 
個室・・・子どもたちには個室が与えられている。
 
 この塾の特徴は、1年を5学期に分けていることです。学期の途中や、その間に一般参加を呼びかける催しを何度も企画しています。また、塾長自らが「旅が好き」ということもあり、希望する子どもたちと共に気軽に国内やアジア旅行を実施しているようです。
 この村に「地球の子どもの家」ができて10年、今ではすっかり村の住人の一員と認められるようになり、「地球の子どもの家」にいる子どもは村の仲間として受け入れられ、親しく声をかけてもらったり、子どもが興味を持つ作業があれば協力をしてもらったり、地域の中でいい関係が結べるようになってきているようです。塾長の村の中での付き合いの賜物でしょう。[調査日―2002.11]







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