日本財団 図書館


■スタッフに訊く・・・1
久下沼 有希子さん
●27歳 女性 正規スタッフ 勤続年数半年
●施設と関わるようになった理由
 日本青少年奉仕協会の一年間ボランティアプログラムにより派遣されました。
●施設について
 以前は3年間学校の教師(講師として)をしていました。ここへ来てみて、学校とは全然違うと思いました。今までやってきたことが見渡せそうな感じがしています。
●在籍生の変化に気づくとき
 入園当初は顔を覆っていた子の覆いが取れたときに変化に気づきます。一度実家に戻ってきたときや、何かがあり家族会議を開いた後などに大きく変化することが多いです。
●在籍生との関わりで注意している点
 手出しをしすぎなように努めています。元々おせっかいな性格なのですが、なるべくギリギリのところまで子供に任せた方がいいのだろうと思っています。
●ここで働いて喜びを感じるとき
 毎日が楽しいです。あまり子供を意識しすぎると双方共に楽しめませんので、生活の場面場面を楽しむようにしています。
●辛いと感じるとき
 子供の話を聞いてもどうにもしてあげられないときです。
●施設での自分のポジション(役割)
 子供ができない生活の部分を支えることです。子供より年上ですが、話しやすかったり、からかい合えたりするお姉さん的な存在ではないでしょうか。
●施設の今後について
 いろいろな可能性がありますので、もう一人男性のスタッフがいれば具体的な動きができるようになると思います。(来年度よりスタッフが増える予定)
●代表・その他のスタッフについて
 ざっくばらんに話せるので非常に助かります。代表と子供の関わりをみていると、代表は言葉に出てこない部分まで分かっているようです。だからこそ子供も安心しているのだと思います。
●その他
 インターネットでここを紹介したところ、多くの人から問い合わせがあり、実際に見学に来た方もいました。ただ、自分には無理だと思ってしまう人が多いのですが、関心があるのなら、何らかの形で積極的に関わってほしいと思います。
 
■在籍生に訊く・・・1
山本 将人さん
●18歳 男性 在籍年数4年
 
●入寮する以前の状態と入寮のきっかけ
 中学時代、遅刻は多かったけれど学校へは行っていました。母親に自宅で「○○さんの息子」と言われるのが嫌でした。長野県にある「だいだらぼっち」に問い合わせをしたところ、「竹飛歩」(現 明日飛学園)を紹介されました。中学2年の3月に見学をしにきて、中学3年になったときに入園しました。一度転校をしてみたかったというのもありました。
●入寮当時の施設の印象
 一人っ子だったので、人がたくさんいて「いいな」と思いました。暇な時間が好きではないので、とにかく人がたくさんいて、いろいろなことができるのが良かったです。
●現在施設で行っていること(作業・通学・勉強など)
 今は高校の普通科に通っています。土、日は学園のプログラムをやっています。
●施設で楽しいこと
 自分の実家にいたら、学校から帰ると一人です。でも、ここでは学校が終わっても、ずっと仲間と一緒にいられるのが楽しいです。
●施設で辛いこと
 たまにやたら遊びたくなります。簡単に言えば、お金を使って買い物がしたくなるということです。
●入寮後自分の中で変化したこと
 我慢することができるようになりました。それから体格がよくなり、精神的にも強くなりました。
●今の目標
 無事に高校を卒業することです。車の免許もほしいです。
●将来について
 滋賀県立農業大学に通い、農協の仕事に就きたいと思っています。農協にこだわっているわけではないのですが、農業で就職というと農協というイメージがあるんです。
●現在の施設の印象
 きれいで温かく、遊び場が広い。部屋も広いです。以前は廃校を利用していたので、床には穴があったり、隙間風が吹いていたりしましたが、今はとても快適です。
●他の在籍生との関係
 いい友達です。
●親との関係
 普通です。
●代表・スタッフの方との関係
 いいことをすれば褒められるし、悪いことをすれば叱られます。清水さんはお父さんみたいな存在で、スタッフとは何でも話せる関係です。
 
▼団体詳細
団体名称●ふるさと留学明日飛学園 NPO法人 明日飛子ども自立の里(アスビコドモジリツノサト)
代表者名●清水 国明(シミズ クニアキ)
所在地●〒963−8403 福島県東白川郡鮫川村葉貫(サメガワムラハヌキ)
電話番号●0247−49−3344 FAX●0247−49−3366
URL●http://www4.ocn.ne.jp/~taketon/ E−MAIL●taketon@cronos.ocn.ne.jp
設立年度●1988年 在籍生平均在籍年数●2年
入寮生数●男・・・4人 女・・・3人(平均年齢・・・15歳) 入寮定員●男・・・12人 女・・・8人
通所生数●男・・・1人 女・・・―人(平均年齢・・・15歳) 通所定員●男・・・―人 女・・・―人
年齢制限●無し 性別制限●無し 相談業務●有り(5,000円/1回)
家庭訪問●有り(15,00円/1回) 親の会●無し 会報発行●有り(年4回)
特記事項●1988年に竹飛歩(たけとんぼ)学園として設立。/事業内容1.長期ふるさと留学(清水家との大家族生活をしながら通学、共同生活を行う)、2.ヤングファミリー育児支援事業、3.夏休み短期ふるさと留学、4.専門ボランティア要請事業、5.「しゅこっこ牧場」の経営(自然養鶏場)、6.相談事業、7.フリースペース明日飛わいわい塾/通所人数に定員はなし。/相談は初回登録料5,000円。/寄宿前に体験入学を一週間程度行う。
スタッフ状況●日中・・・スタッフ全員が対応。夜間・・・スタッフ全員が共に宿泊。
スタッフ●正規・・・男2人・女1人/ボランティア・・・男3人・女2人/その他・・・男3人・女2人/非常勤カウンセラー・・・女1人
 
▼通所費・入寮費
通所生●―
入寮生●入園金・・・150,000円(入園時に払い込む)/年間費・・・180,000円(施設費、保険料)/月額負担金・・・120,000円+実費
※[月額負担金]通学・・・60,000円/通所・・・30,000円
 
▼生活
日課スケジュール●[午前]6:00・・・起床/6:20・・・掃除、犬の散歩など/6:40・・・朝食/7:10・・・通学者は出発。通学していない子供はその日の日課(畑仕事、薪割り、ボランティア、養鶏、卵の発送など)。[午後]6:00・・・夕食。夕食後15分間は読書タイム。10分間は勉強、一行日記。その後は自由。
週末・休日●通学者は部活などで忙しい。通学していない子供は生活に必要な日課をこなし、後は自由時間や行事参加に時間を使っている。
食事●メニューでは魚と肉を一日おきに出している。料理はスタッフが作るが、女子は特に積極的に料理を手伝っている。
清掃●早朝に全員で清掃を行う。早朝にやりきれなかった部分については、朝食後にスタッフと通学していない子供で清掃をする。
年間スケジュール●1月・・・餅つき・スキー/2月・・・スキー・節分豆まき・白鳥探鳥/3月・・・ひな祭り・卒園式/4月・・・親子行事・地域道路愛護清掃参加・お米種まき・ジャガイモ種芋まき/5月・・・子供の日・ロードレース参加・田植え/6月・・・地域道路愛護清掃参加・プール・田の草取り・野菜苗植え/7月・・・河川清掃ボランティア・プール・ジャガイモ掘り/8月・・・地区盆踊り・お祭り花火大会参加・駅伝参加・野菜収穫/9月・・・地域道路愛護清掃参加・野菜収穫/10月・・・学園祭(収穫祭)・親子行事・村うまいもの祭り・稲刈り/11月・・・村駅伝参加・炭焼き体験・村文化祭参加・脱穀・ドングリ拾い・落ち葉拾い/12月・・・子供忘年会・白菜、大根収穫・ドングリ植え







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