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(5)海事情報の普及(日本海事財団補助事業)
a. 海事フォーラム
 次代を担う青少年を主たる対象として、海事産業の重要性、海の大切さなど、海事知識を体験的に学習する行事を、地方海事広報協会に委託し、資料(3)のとおり実施した。
b. 児童・生徒の海洋調査研究・活動発表会
 学校教育における指導要領の改正による総合学習時間が設定され、生徒の自主的な研究や活動が重要視されてきていることを捉えて昨年創設した「ジュニア・マリン賞」を引き続き実施して、青少年の海や船に関する調査研究や活動などの成果レポートを6月12日(水)から10月21日(月)にかけて募集した。応募総数は381点で、内訳は小学生部門60点、中学生部門305点、高校生部門16点であった。審査員を杉浦宏(TBS子ども電話相談室お魚博士)、杉崎昭生(前東京商船大学学長)、塚本勝巳(東京大学海洋研究所教授)、星正雄(全国中学校長会会長)の各氏に委嘱して審査を行い、入賞レポートを各部門3点、計9点に絞り、優秀賞とすることとした。さらに優秀賞受賞者を中央に招いて調査研究・活動発表会を3月27日(木)にホテルマリナーズコート東京で開催し、最終審査のうえ、以下のとおり決定、表彰した。
〈最優秀賞〉
小学生部門 「阿多田島たんけん」
広島県大竹市立阿多田小学校4年 阿多田島探検隊(代表・中森愛美)
中学生部門 「海洋と水資源」
東京都大田区立大森第三中学校3年 松本道生
高校生部門 「〈宇和島市周辺の海や川で見られる魚類図鑑〉改定に向けての試み」
愛媛県立宇和島水産高等学校3年 科学研究部水産増殖研究班(代表・兵頭良幸)
〈優秀賞〉
「海の環境と海の生き物たちの被害」
東京都文京区立青柳小学校6年 淵上麻衣
「ぼくたち・わたしたちの船造り」
静岡県南伊豆町立三浜小学校5年 三浜船造り探検隊(代表・村田洋平)
「海と私たち」
東京都大田区立大森第三中学校3年 宮原愛美
「赤土汚染が起きる仕組み」
東京都大田区立矢口中学校2年 中野佑香
「ナメクジウオの生息する海に」
広島県立忠海高等学校1年 科学研究部(代表・岡田和樹)
「EM(有用微生物群)を用いた底質改善」
愛媛県県立宇和島水産高等学校3年 水産増殖科(代表・清家利也)
c. 海事映画・ビデオ等による啓発
 各地方海事広報協会に業務を委託して、青少年を主な対象に、全国各地の学校や公共施設を利用して、海の映画・ビデオの上映会や講演会等を資料(4)のとおり99回実施した。現在同ライブラリーは、308本の16ミリ映画と219本のビデオ作品を保有している。この活動状況は資料(5)のとおりであり、中央における直接貸し出しでは11回28本、地方海事広報協会を通じた利用貸し出しは56回181本で、総観覧者数は10,145名であった。保有作品の利用実績順位表は資料(6)のとおりである。
d. 船員に関する広報
 船員に関する広報と併せて、7月の第3土曜日の「勤労青少年の日」の意義を一般国民に周知するため、各地方海事広報協会が実施する船員等海事従事者である勤労青少年を中心とした記念行事に対して支援を行った。
(6)海事広報資料の制作(日本海事財団補助事業)
a. 海と船の雑誌「ラメール」の制作・配布
 海事思想普及のため、海と船の雑誌「ラメール」(B5判、隔月発行)を5・6月号、7・8月号、9・10月号、11・12月号、1・2月号、3・4月号を各号1,200部制作し、関係官庁、図書館、報道関係者、学識経験者等に配布した。
b. 「海事レポート」の制作・配布
 国土交通省海事局編の「平成14年版海事レポート」(A5判、190ページ)を国土交通省と共同印刷して5,000部制作し、報道関係者や学識経験者等に配布した。
c. 「数字でみる日本の海運・造船」の制作・配布
 海運・造船・港湾等に関する最新データを集めた統計集「数字でみる日本の海運・造船2002」(A6判、204ぺージ)をデータ資料を増やして内容の充実を図り、5,500部制作して、報道関係者や学識経験者等に配布した。
d. 海事カレンダーの制作・配布
 海への親しみと関心を高めるため、世界の帆船の美しい写真を図柄にした2003年世界の帆船カレンダー(4色、7枚)を7,000部を作成し、配布した。
(3)海事広報の企画・調査事業(日本海事財団補助事業)
(1)海事思想普及の企画・調整
 国土交通省や運輸局等の関係者を中心に、それぞれ有効な海事思想の普及活動を図るための会議を随時開催し、種々の事業の企画を調整するとともに、関係団体等との協調を図った。
(2)海事に関する調査・広報
 平成15年2月8日(土)から2月11日(火)まで、東京国際展示場で開催される第42回東京国際ボートショーに出展するとともに、入場者に対し、新しい「海の日」キャッチフレーズの募集の告知を行った。
(4)「アジアの海事史」編纂及び制作・配布事業(日本海事財団委託事業)
 アジア海域における関係諸国の海事史をまとめた「アジアの海事史」(A5判、約500ページ)を、平成15年度に発行するため、調査資料等の整理、収集とともに編集作業を進めた。
2. その他の事業
(1)「海の日」・「海の旬間」事業
(1)「海の日」・「海の旬間」広報
a. 国民の祝日「海の日」海事関係団体連絡会の運営
 国民の祝日「海の日」の意義の国民各層への定着化をはかることを目的として海事関係団体(17団体)の協調体制で設けられた国民の祝日「海の日」海事関係団体連絡会の事務局として、次のとおり「海の日」の広報活動や関連行事の開催等、同連絡会の円滑な運営を行った。
(イ)「海の日」周知広報
 イベントガイダンス(A4版、12ぺージ)を21,000部、ポスター(B全判)を20,000枚制作し、全国各地の関係行政機関をはじめ公共施設等に配布し、ポスターの掲示を依頼するほか、報道関係等に対して積極的に「海の日」パブリシティ活動を行った。また、「海の日」の意義などを印刷した小学校用「学校集金連絡袋」を約49,000枚制作し、群馬県下の95校に配布した。
(ロ)少年少女「海の日」海と船の体験教室の開催
日時 平成14年7月20日(土)9:00〜16:30
場所 「船の科学館」、海上保安庁巡視船「のじま」(1,000総トン)の見学及び東京湾体験航海
参加者 栃木県及び群馬県の子供達と保護者148名、日本海洋少年団連盟音楽隊42名、その他59名等 計249名
(2)「海の日」海事関係功労者顕彰
 平成14年「海の日」海事関係功労者祝賀会が関係団体(10団体)共催で次のとおり開催された。
日時 平成14年7月22日(月)12:00〜13:30
場所 日本海運倶楽部(東京・千代田区)
出席者 月原茂皓国土交通副大臣 国土交通大臣表彰の被表彰者70名のほか関係者425名の計495名
(3)「海の日」の旗掲揚推進運動
 7月20日の「海の日」には、国旗掲揚と併せて、「海の日」の旗の掲揚を奨励するための運動を前年度に引き続き実施し、「海の日」の記念行事や広報活動を行っている自治体530団体をはじめ財団法人日本船員厚生協会運営の海員会館10館、財団法人船員保険会運営の保養所28ヶ所等に対して、「海の日」の旗の掲揚を依頼して一般市民に対する「海の日」の周知、啓発を行った。
(4)ビーチウォーク&クリーンアップ大作戦
 7月20日の国民の祝日「海の日」の意義について、一般国民に理解と関心を深めてもらうことを目指し、地方海事広報協会を通じて、全国各地のボランティアに対する「海の日」の海岸清掃活動への参加を呼びかけた結果、全国21道府県の61ヶ所の海岸で約1万5千人のボランティアの方々の参加により、約99トンのゴミを回収した。(資料(7))
(2)海事知識啓発事業
(1)海事広報ホームページ
 平成10年度に開設した「海事広報ホームページ」の内容を更新しつつ、祝日「海の日」の意義、海運、造船、港湾、マリンレジャー等の海事に関する基礎情報や最新情報を、広く一般に提供した。(資料(8))
(2)「海事資料FAX短信」
 海事関係団体が発行する機関誌や海事資料を積極的に収集、整理、保管し、一般に供覧するとともに、これらの海事資料を紹介するための「海事資料FAX短信」を毎月1回、報道機関、関係団体等約100カ所へ直接ファックスにより発信した。
(3)海事ライブラリー
 海や船に関する写真撮影や海事に関する書籍及び調査結果等の資料の収集、整理、保管を行い、閲覧に供するとともに海事に関する映画フィルム、ビデオ、写真(スライド、プリント等)の一般への貸し出しを実施した。
(4)その他
a. 「青い羽根募金」への協力
 「海の日」関連行事の開催時をはじめ、機会あるごとに、社団法人日本水難救済会が主催する「青い羽根募金」活動に協力した。
b. 関係団体等の事業に対する協力
 広報資料の提供、当協会出版物での事業紹介のほか、パンフレットやグッズ等の制作に対する協力など、海事関係団体その他が実施する事業に対し、積極的に協力を行った。







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