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熊本県の運輸と観光
特集 熊本県の運輸と観光
熊本県交通対策総室・観光物産課
道路建設課、港湾課
[1] はじめに
 熊本県は九州のほぼ中央に位置し、九州各県の主要都市とはいずれも直線距離で100km圏内にある。面積は7402平方km、全国15位で県土の約7割が森林で占められ、北部は比較的穏やかな山地、東から南にかけては標高1000m級の山々に囲まれ、また、その随所に深い谷があり見事な景観美を見せている。西部は有明海、八代海に面し、三角半島から天草諸島へとつづいている。世界一のカルデラを持つ雄大な阿蘇を含む「阿蘇くじゅう国立公園」、大小120の島々からなる「雲仙天草国立公園」と2つの国立公園を持ち、山あり海ありの美しい景観に富んだ地形となっている。
 人口は、平成14年10月現在約186万人で、その3分の1強にあたる66万人が県庁所在地の熊本市に集中している。
 平成12年6月に策定した「熊本県総合計画・パートナーシップ21くまもと」の基本構想においては、「県勢の発展と交流を支える総合交通体系の整備」を念頭に高速交通網の整備充実、平成25年に全線開通予定の九州新幹線を核とした交通ネットワークの形成、鉄道、電車、バスといった公共交通機関の利便性の向上等、陸海空それぞれの特性を活かしたネットワーク型の総合交通体系の整備を推進することとしている。
 また、これらの交通施設の整備にあたっては、すべての人が利用しやすいユニバーサルデザインの理念に基づいたものとなるよう取り組みを進めている。
 
[2] 熊本県の運輸について
(1)旅客・貨物流動の現状について
 本県における旅客流動量は、平成11年度で約18億人となっている。県内移動が大部分を占めているが、県外については、福岡県、鹿児島県、大分県との間で旅客移動が多く、特に福岡県との間では県外旅客流動量の約半数を占めている。輸送機関別に見ると発着ともに自動車、鉄道、航空、旅客船の順となっているが、特に自動車は全体の96%と、全国平均の74%、また、九州平均の92%と比べても高い割合となっており、自動車への依存の高さが窺える。
 
熊本発着旅客流動量(輸送機関別)
 
熊本発着貨物流動量(輸送機関別)
 
 また、貨物流動については、平成11年度で約1億8千万トンで、そのうち県内貨物流動量が全体の78%を占め、県外では福岡県をはじめ九州各県および山口県が多くなっている。輸送機関別では旅客と同様に自動車が熊本着で93.5%、熊本発で97.1%と高い割合を占めている。







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