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私はこう考える【イラク戦争について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2003/04/18 産経新聞朝刊
【社説検証】イラク戦争 毎日新聞 日本は国際社会に対する責務果たせ
 
<<米英はさらに外交努力尽くせ>>
 現状では国際社会には武力行使に否定的な意見が強いことも明らかだ。世界を説得できないまま、米英が「有志連合」を率いて突出した行動に走るならば、これまでの行動の正当性や一貫性まで失う。それは安保理の権威を自ら崩すことにもなる。
 その意味で、共同提案国である米英とスペインは、安保理各国と世界に向けて説明を尽くし、その行動に納得を得る外交努力を最後まで惜しんではならない。(2月26日
<<見切り開戦は支持できない>>
 米英の決定は安保理で多数派の了解を得られなかった。にもかかわらず、査察による武装解除の成否を見極めずに強制行動に踏み切ることは支持できない。新決議採択を求めてきた外交とも矛盾している。なぜ、もう一押しの努力を尽くせなかったのか。
 米国の狙いが脅威に対する先制行動を認めた「ブッシュ・ドクトリン」の発動にあるならば、既存の国際ルールを一方的に書き改める行動として無視できない。国連の機能や世界秩序のあり方にも深刻な疑問を投げかけよう。
 最後通告はなされたが、米英は最後の瞬間まで流血回避に最大限の努力を注ぐべきだ。(3月19日)
<<一刻も早く破壊の終わりを>>
 私たちはイラクが誠実かつすみやかに国連安全保障理事会決議の履行に応じるよう求め、米英には国際協調に基づく平和的な解決努力を尽くすように繰り返し訴えてきた。そうした期待がここへきて裏切られてしまったのはきわめて遺憾である。
 「先制行動ドクトリン」を掲げる米政権の新保守主義(ネオ・コンサーバティブ)などの強硬派は、国際協調のルールを尽くすよりも、初めからフセイン政権転覆をめざすかのような言動をとってきた。そうした行動が認められるならば、国連を中心とした集団安全保障の理念は根底から揺らぐ。かえって紛争やテロの多発を招く恐れも強い。
 安保理は迷走に陥った。武力行使に代わる有効な対案を出せずに、拒否権行使にこだわった仏露もその責任は免れないにせよ、「国際社会対イラク」であったはずの構図は、「米英対仏独露」の政治的対立にすりかわってしまった。
 世界各地で反戦・反米デモが起き、国連が機能喪失状態に陥ったのはこのことも背景にある。私たちが見切り開戦を支持できないのもこうした理由からだ。(3月21日)
<<人類に戦争は不可避なのか>>
 イラク攻撃をきっかけに、反戦運動が世界に広がっている。湾岸戦争の時にはほとんどなかった反戦運動に市民を駆り立てた背景は何か。
 最大の要因として考えられるのは、今回の米ブッシュ政権によるイラク攻撃に、多くの市民が正当性を感じていないことだ。
 日本の反戦デモを見ると、政党など既成の組織が動員したのではない自発的な市民の参加が目立つ。特に、中高生などこれまでデモと無縁だった若者の姿が見られる。世界的にも政治への無関心が顕著だった日本の若者の変化を感じさせる。
 盛り上がった反戦平和の国際世論は、武力以外の方法での問題解決という理想を、人類があきらめることなく求め続けていることの証左と映る。(3月26日)
<<復興と平和の回復を急げ>>
 イラクのフセイン体制が崩壊した。
 大量破壊兵器査察をめぐるイラク問題の第一の非はフセイン政権側にあった。同時に、この戦争が国連の完全な支持なしに開始され、国際社会に重大な懸念を残した経過も忘れてはならない。
 軍事面での帰すうが明確となった今、米英など有志連合は、政治面で国際社会の理解と正当性を得られる結果を示す必要がある。そのためになすべきことは多く、国連や国際社会の協調と協力が決定的に重要だ。
 米英の作戦を支持した日本には、米英を国際協調の道に戻らせる工夫も求められる。そうした努力を通じて国民の理解と納得を求め、国際社会に対する責務を果たしてほしい。(4月11日)
 
【その他の主な毎日社説】
「米国はあせらず結束を保て」 1月23日
「回り道でも徹底した査察を」  2月16日
「単独武力行使にクギ刺す」  2月19日
「安保理の結束が日本の国益」 2月21日
「首相は世論に背を向けた?」 3月 6日
「米英にも協調への説得を」 3月12日
「常任理事国は連帯責任果たせ」 3月13日
「国際協調の大義をめざせ」 3月16日
「見切り開戦避ける努力を」 3月18日
「開戦支持の論拠まだ分からぬ」 3月20日
「安保理再生のチャンスにせよ」 3月23日
「分裂招いた『ルールの変更』」 3月24日
「色濃い『米国の秩序』志向」 3月25日
「押しつけられる米国の価値」 3月27日
「国際協調の本道を回復せよ」 3月29日
「薄ささらけだした安保論議」 3月30日
「視線はすでに戦後の利権」 4月 3日
「しこり残す世界観の違い」 4月 5日
「戦後の国連役割、やはり重要」 4月 9日
 
 
 
 
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