日本財団 図書館


(3)VVVFインバータの利点と要注意事項
(a)利点
(i)他の速度制御方式に比べ、効率が高く、低速においても損失は高速時とほとんど変らない。
(ii)広範囲に効率よく無段階の速度変化が得られる。
(iii)低周波数、低電圧において始動することにより、始動電流を低く抑えることができる。
(iv)電源力率は電動機負荷力率に関係なく、コンバータ部の整流器力率により決るので、通常の三相ブリッジ整流器結線の場合は約95%の高い入力力率が得られる。
(v)通常の運転速度が最高速度より隔りが大きい程、大きな省エネ効果が得られる。
(b)要注意事項
(i)インバータ運転専用として設計されていない通常の電動機の場合は、高調波の影響で電動機の熱損失が増加する傾向があるので、温度上昇限度に対する余裕、運転負荷の大きさ及び自己冷却効果の低速域における低減の程度等について考慮を要する。
(ii)PWMの制御の場合、電動機の低速域では高調波のために磁気音が若干発生する傾向がある。
(iii)インバータ部では非常に高速でスイッチング動作が行われるので、広い範囲の高調波成分を含有しており、大きな容量のインバータを使用する場合は、インバータが発生する高調波ノイズにより周辺にある計算機や計装機器などの電子装置へ障害を及ぼす恐れがあるので、適切な防止対策について考慮が必要である。
(iv)ダイオード、パワートランジスタ等の半導体は、回転機に比べて本質的に熱容量が小さく、過電流耐量が低いので、万一、短絡状態が生じた場合は半導体を保護するために、ごく短時間に故障電流を遮断する能力のある速動特性のヒューズを設けることが望ましいが、適当なヒューズが得られないために通常の配線用遮断器を用いる場合には、その遮断特性と協調がとれるよう半導体の過電流耐久特性についても考慮する必要がある。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION