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AFPPD設立20周年を記念
中国・北京で第7回大会開く
 
 
 
27ヵ国が参加、連帯の強化を誓う
 
 AFPPDは設立二十周年を記念して、第七回AFPPD(人口と開発に関するアジア議員フォーラム)大会を十月十七・十八日の両日、中国の首都、北京で開催した。
 テーマは「二十一世紀におけるアジアの人口と開発」。
 日本をはじめ、アフガニスタン、オーストラリア、バングラデシュ、ブータン、カンボジア、中国、フィジー、インド、インドネシア、イラン、カザフスタン、キリバス、韓国、キリギス、ラオス、マレーシア、モルジブ、モンゴル、ネパール、フィリピン、ソロモン諸島、タジクスタン、タイ、トンガ、トルクメニスタン、ベトナムのアジア27カ国の国会議員とアフリカ、ヨーロッパなど世界各地域議員連盟の代表者、UNFPA、IPPF、UNDP、UNIFEM、WHO、APDAなどの国際機関・組織から合計二百名が参加した。
 
 十七日午前九時から北京飯店大会場で開かれた開会式で歓迎挨拶に立った彭珮云(ペン・ペイユン)全人代常任委員会副議長は「中国は未だ途上国である。人口抑制は持続可能な開発の基礎だ。我々は努力を続け人口増加率の抑制を果たしてきた。その成果は大きい。中国はこれからもAFPPD副議長国として、またAFPPDを誕生させた発起国の一員として今後もアジアはじめ世界の発展、人口問題解決に協力してまいりたい」と力強く述べた。
 続いて、谷津義男AFPPD議長が「二十年前、UNFPAのラファエル・M・サラス事務局長、福田赳夫首相、佐藤隆農林水産大臣及び中国、インドなどの指導者の方々により設立されたAFPPDが二十周年を向かえたことを心から喜んでいる。この二十年間には数多くの成功があった。日本の国会議員が日本政府に働きかけて設立した日本信託基金は毎年百万ドルを人口と開発に関する国会議員活動に使っている。AFPPDが各国国会議員の協力のもとに今後ますます発展していくことを確信している」と挨拶した。
 和気邦夫UNFPA事務次長は「APDA(アジア人口・開発協会)が国会議員活動に力を尽くしてきたことに感謝したい。HIV/AIDS教育がこれから極めて重要になる。ODAが二〇%削減されるとUNFPA、AFPPD、IPPFなどの活動が制約され、人口問題の解決が停滞するので憂慮している。十一月下旬、カナダのオタワで国会議員百三十名以上が参加してカイロ会議のアジェンダ(会議事項)を実現するための会議を開く」と人口対策費の拡充を呼びかけた。
 ナフシア・ビンティ・オマールAFPPD事務総長代行は「二十年間の夢と理想が現実のものとなった。イランやキルギスタンなどのCIS諸国やソロモン諸島からも参加。全アジアが問題意識を持って集まったことは力強い。マレーシアでは首相の理解で国会内に人口問題に関する議員活動のために部屋を与えられた。この運動の効果の現れだ。十二ヶ国で常設事務局を持つことができ、活動範囲が広がった。
 日本政府や、ヒューレット財団などからの資金援助に感謝しつつ、これからはアフリカ・アラブ議連、世界銀行の議員ネットワーク等とも連携して活動の輪を広げよう」と訴えた。
 
 
第7回AFPPD大会会場







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