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5.2.4 小骨FB:Stiffener FB on web
 ここで説明するのは、ウェブを一次部材とする二次部材のFBで、仕切り壁:Wallの防撓材や・上甲板ロンジの厚板FB:Slab plateについては、後述する。
 
 [図5.2.9 FB一品寸法図]に、その例を示す。
 FBに限らず一品寸法図は、番船別×ブロック別×素材寸法別×加工先別に編集して、出力される。
 部材長さは、一貫した原則で、最左端点位置を原点とする最右端の寸法が示され、端部形状は・それら両端点からの寸法で規定される様式。幅方向も両縁から押さえる寸法になっている。
 
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図5.2.9 FB一品寸法図
 
演習題:−
 [図5.2.9 FB一品寸法図]で、上の75×9FBの2種を見ると、モノは全く同じである。分けた理由は、どう推測するか?
  
 
 前項の[図5.2.8 二重殻外板のウェブ]上方のFB断面にある端部形状角:αおよびβを「切度」と呼ぶ。この二重殻ロンジを繋ぐFBは、まともな取付けをしようとすれば、同じところのT.BKTのようにK.Lは入れられないから、[図3.1.12 まな板型]を使って捩じることになる。こんなときFBの形状は、取付線実長を押さえた両端それぞれの局所での切度・・・で指示するのが、意味として相応しい。
 
 ちなみにFBで、このように捩じれ加工したり、取付縁に倣い開先を切ったりする面倒な範囲を減らす方策がある。
 [図5.2.10 FBの足元寸法]に示すように、一般のフランジ上の溶接シフト位置:小型船では一律10、大型船では同じく15・・・という規定に、若干の許容幅を持たせればよいのである。
 
5.2.5 面材:Fc.PL;Face Plate
 Fc.PLも[図5.2.3 ウェブ面チェック作画]で見たように、二次部材:小骨の一部で、[図5.2.11 Fc.PL一品寸法図]の様式に取り出す。
 T/L1/L2/L3の取付け区分で、取合い面(ウェブ付き)マーキンとしている。長さ方向の位置は、先のFBで説明したように、左端からの追寸法。端部の外に“ST30”とあるのは、標準スニップ形状の記号である。
 
図5.2.10 FBの足元寸法
 
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図5.2.11 Fc.PL一品寸法図
 
 幅マーキン・切断は、仕上がり寸法を確保するよう、[2.1 切断]の冒頭で注意したが、ここではFc.PLやFBなど帯鋼部材の幅の削ぎ方:テーパーにつき触れておこう。
 [図5.2.12 Fc.PLの巾テーパー]に、その要領を示す。傾斜量は、サーピンと同じく、1対4の比が目安である。定規や一品図の表示は、標準記号/テーパー度/始終点位置の、いずれでもよい。留意点として:−
1)図に見るように、テーパー絞り幅は、取り合いで寸法を割り込まないように、相手の狭幅より、+1ほど広げておくのを推奨する。
2)丁度テーパー部分に、小骨:T.BKT、FBのクリップ端が当る場合があるが、見落とさないようにしたい。数値現図システムでも、そこまで自動化プログラムが及んでいないものが多いようである。
 
図5.2.12 Fc.PLの巾テーパー







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