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タイ国におけるモーダルシフトに伴う新規造船需要に関する調査?実現に向けて?

 事業名 造船関連海外情報収集及び海外業務協力事業
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


4.3 鉄道輸送分野
 これまでに言及したように、タイの貨物輸送における鉄道輸送の役割は比較的小さく、総貨物輸送量の2%未満である。
 表9は総鉄道貨物の80%以上がコンテナ、オイル及びガス、そしてセメントの3つの品目で占められていることを示している。最も重要なのはバンコクとその近郊あるいは東部県の間のルートである(表12参照)このルートの往復貨物量は総鉄道貨物量の約3分の1を占め、両方向の輸送量はほぼ同量である。表1112を比較すると、この大部分がRO−RO船による輸送に非常に適したコンテナ輸送であることがわかる。しかしこれらの輸送距離は短く、沿岸輸送を使用することによって距離が更に短縮される可能性がないため、このルートの貨物が鉄道から船舶に移行する可能性は少ない。
 次に重要なのは、バンコクとその近郊及び北部や北東県の内陸部との間のルートである。明らかに、これらのルートでは沿岸輸送はオプションとはならない。従って、残りは比較的輸送量の少ない南部と西部間のルート、及びバンコクと東部沿岸都市間のルートだけであるが、これらのルートにおける全ての輸送貨物を合計しても、100万有償トンにしかならない。
 
−2002年1月1日〜2002年12月16日(単位:有償トン)−
分類 合計
コンテナ 4,011,587
オイル及びガス 3,246,762
セメント 1,977,833
穀類及び穀物製品 245,218
石膏 129,108
その他 88,956
農産物 81,516
MTコンテナ 48,455
機械 44,243
ココナッツ 29,548
木材及び建材 15,627
肥料 3,643
ゴム 3,001
合計 9,925,499
出典:SRT提供予備データの分析
 
 タイにおける沿岸輸送の役割を拡大するためにもっとも重要なことは、現在道路輸送されている貨物を、沿岸輸送貨物として確保することである。鉄道による貨物輸送のシェアは小さく、沿岸輸送が現実的なオプションとして考えられる主要ルートでの鉄道輸送の割合はごくわずかである。
 年間約4億トンの貨物を運んでいる道路輸送のおよそ13%(約5000万トン)が、沿岸輸送への代替の可能性のあるルートで輸送されている。現在の沿岸輪送規模と比較すると、これがいかに大きなビジネスチャンスであるかは明白である。沿岸輸送の貨物の大半を占め、沿岸輸送で輸送手段のほとんどを占める石油を除いた、沿岸輸送貨物の総量は年間約120万トンである。従って、潜在的な新市場の規模は、沿岸輸送によって輸送されている石油以外の貨物のおよそ40倍である。
 沿岸輸送がこの潜在市場をすべて確保できると仮定することはもちろん現実的ではない。しかし、市場の5パーセントを確保するだけでも、現在の石油以外の貨物の沿岸輸送量が3倍に拡大することになる。上記の道路輸送に関するデータが示すように、今後、道路輸送への需要は大幅に増加する可能性があり、道路インフラは大きな損傷を受ける可能性もある。しかし、沿岸輸送へのモーダルシフトが実現すれば、道路インフラヘの損傷は軽減され、環境的にも社会的にも大きなメリットをもたらすであろう。
 全ての輸送形態の中で道路輸送が大きなシェアを占めているため、貨物輸送の一部が道路から船舶にシフトすれば、今後沿岸輸送が大きく成長することは間違いない。従って本章の次項では、道路輸送に焦点を合わせ、どこに事業拡大の機会があるのかについてより詳細な検証を行う。







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