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●二式大型飛行艇
 二式大型飛行艇は、日本の航空・造船などのあらゆる技術を集結して設計・開発した世界一の高性能を誇った大型飛行艇です。昭和15年12月、最初の試作機が完成・初飛行し、昭和17年2月に旧日本海軍に制式採用され、偵察・哨戒・救助輸送など多方面に活躍しました。戦後、米国にて各種調査を行った後、世界航空史上の名機として35年間ノーフォーク海軍基地に保存されていましたが、昭和54年4月23日、日本に返還され、現在船の科学館で保存・展示されています。
 
 
 
二式大型飛行艇12型
全長:28.1m
全幅:38.0m
乗員:10名
発動機:火星22型(1,850馬力)×4基
最大速度:453.2km/時(高度5,000m)
最大航続距離:約7,200km
離水距離:295m
 
操縦席付近
 
操縦席の右側後方 前部無線士席付近
 
●大瀬埼灯台
 大瀬埼灯台は、長崎県五島列島の最南端の大瀬崎に建てられた灯台です。明治12年、白色円形鉄造の灯台として初点灯し、灯器は第1等回転レンズ、光達距離22.5海里(約40km)、光力67,500燭光と当時最大級を誇りました。
 以来、約1世紀にわたり光を灯し続けて来ましたが、昭和47年白色円形コンクリート製の新しい灯台が完成したのに伴ない、役割を終えて解体されました。
 この灯台は、その旧大瀬埼灯台の灯ろう部(上部の灯器を収めたカゴの部分)の保存を目的として、北海道の稚内灯台の第3等回転レンズ及び回転機械を用いて建てられたものです。
 
 
●安乗埼灯台
 伊勢湾への入口に位置する三重県安乗崎は、古来より交通の要衝にもかかわらず暗礁の多いことから江戸時代前期には灯明台が建てられ、廻船問屋の共同出資で維持管理されてきました。
 安乗埼灯台はこの灯明台に替えて明治5年に、白地8角形の木造灯台として完成し、翌年に初点灯したものです。当時の灯器は、4等回転レンズ、光達距離15海里(約28km)、光力4,000燭光でした。
 その後、昭和23年に新灯台が建造されたのに伴ない、旧安乗埼灯台は歴史記念物として保存されることになり、東京の浜離宮公園、横浜の第三管区海上保安本部をへて、昭和48年から船の科学館で保存展示されています。
 
 
●東京灯船の灯器
 船の上に設置された灯台で、昭和22年、東京港の入口を示すために使われていたものです。昭和46年に東京灯標が完成したのを機に引退し、現在灯器灯柱のみが船の科学館で保存展示されています。なお、日本には東京灯船のほか、本牧灯船、函館灯船の2隻の灯船がありました。
 
東京灯船
 







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