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生活交通の新たな構築に関する研究

 事業名 生活交通の新たな構築に関する研究
 団体名 地方自治研究機構 注目度注目度5


第3章 事例研究 −中村市のディマンドバス−
 本市が、将来的にコミュニティバスを導入する際に、ディマンドバスも選択肢のひとつと考えられる。そこで、ディマンドバスの先進事例として中村市にインタビュー調査を行った。
 ただし、本市と中村市とでは、人口規模や地理的条件が異なっており、中村市の事例を本市に全面的に導入することには無理があるのは当然である。
 
1. 中村市の概況
 中村市は、高知県の西南部に位置し、二方を山に囲まれ、南東を太平洋に面している。東西の距離は29km、南北の距離は28km、その面積は384.5km2で四国1位の面積を有している。
 中村市の概要については、以下のとおりである。
 
図表3−1 中村市の慨要
人口 35,000人(平成15(2003)年2月1日現在)
世帯数 14,457世帯(平成15(2003)年2月1日現在)
年齢人口割合 15歳未満14.8% 15〜64歳 61.6% 65歳以上 23.5%(平成12(2000)年国勢調査)
就業人口構成比 第1次産業 8.8% 第2次産業 21.0% 第3次産業 70.2%(平成12(2000)年国勢調査)※平成7(1995)年国勢調査では、自市通勤者は90.2%となっている
面積 384.5km2
可住地面積 74.21km2(総面積の19.3%)(平成2(1990)年)
都市計画区域 面積43.04km2(総面積の11.2%)
人口25.6千人(総人口の約74%)(平成12(2000)年3月)
特色 高知県の南西部にある田園都市。中世に前関白一条教房が京都を模してまちづくりを行ったとされ、かつては土佐の政治・文化の中心地として栄えた。碁盤目上の街並みと祇園、東山などの地名が残っており、「土佐の小京都」と呼ばれる美しいたたずまいをみせる。県西部幡多圏域の拠点都市となっている。市の中央部には日本最後の清流と呼ばれる「四万十川」が貫流している。
バス路線状況 廃止代替路線(中村まちバスも含む)26路線 生活路線4路線
資料: 中村市「中村市基本計画(第6次)」、中村市ホームページhttp://www.city.nakamura.kochi.jp/、東洋経済「都市データパック2001年版」「地域経済総覧2002」、国勢調査(平成12年)より作成
 
2. ディマンドバス(中村まちバス)の概要
(1)ディマンドバス導入の経韓
 中村市は、自家用車の普及が進んでおり、バスの交通手段負担率が2〜3%と水準が低い。ディマンドバスが導入されている市街地は、以前は市内循環バスが1日7本運行されていたが、利用状況は1日7人程度(1便につき平均1名)の乗客という状況にあった。
 平成10(1998)年9月ITS5省(当時の警察庁、通産産業省、運輸省、郵政省、建設省)により、高知県がITS(高度道路交通システム)のモデル地区実験候補地に選定され、更に中山間地域の実験地域として中村市が選定された。
 ディマンドバスの導入の目的については、次の3点である。
 
○市民の利便性の向上
○買い物客等の掘り起こしによる中心市街地活性化
○バス事業の活性化の推進を図る
 
 実験期間は、平成12(2000)年4〜6月末までの約3ヶ月間行った。実験終了後、利用者を対象にアンケートを実施したところ、反応が良かったため、国、県から設備等を譲.り受け、継続して運行している。
 
(2)ディマンドバス運営のためのソフト的取り組み
 
(1)ITSの活用(コンピューター・アルゴリズム、GPS、携帯電話のパケツト通信、インターネット)
 バスの利用要望(ディマンド)の受付が入ると、他の予約と組み合わせ、他の予約時間に15分以上遅れない範囲で運行効率の良い順路を自動的に計算し、希望に最も近い乗車時間を表示するシステムを導入した。
 
GPS(全地球測位システム)=バスの位置の把握に利用
携帯電話のパケット通信=バスとバスセンターのサーバーとの間で、バスからは現在位置情報の自動送信、目的バス停の到着を送信し、サーバーからは「次停車バス停」、「次々停車バス停」の情報の送信に利用される
 
(2)運行業務
 運行業務は、従来のバス会杜に運営・運行してもらい、市は欠損額に補助金を出している。(市が運行主体ではない)運行車両は24人乗りの小型バス1台で運行している。
 
(3)従来の市内循環路線を元に格子状となるように路線を付加
 利用客の利便性を考慮し、従来のバス路線に市街地を格子状に走る支線もバス路線として追加した。公共施設や病院、福祉施設等への交通アクセスの改善を図った。(図表3−2、3−1参照)定期運行や固定順路をなくし、ディマンドに応じたショートカット運行を可能にした
 
(4)均一料金の導入(大人:200円、子供:100円)
 大人と子供の均一の料金設定することにより、より利用しやすい料金体系にした
 
(5)バス停の新設
 市街地内の路線を格子状に設定したことと併せ、その路線上にバス停を29カ所新設(既存:28カ所、新設後:57カ所)し、利用者がよりドア・ツー・ドアに近い形でバスに乗降できるようなシステムにした
 
(6)交通弱者への配慮
 市民生活に密着したバス路線とするため、病院、ショッピングセンター、ホテル等と連携し、それぞれの施設内の待合室やロビー等もバス停留所に設定することで交通弱者の方に利用しやすいシステムにした
 
図表3−2 導入前のバス路線経路
(拡大画面:117KB)
 
図表3−3 ディマンドバス路線(概略)
(拡大画面:111KB)
 
※ディマンドバスの路線は、バスが走行できる道路であって、固定順路にはなっていない。
 ディマンドに応じて、この路線上をショートカット運行している。







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更新日: 2020年7月4日

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