日本財団 図書館


(3)人口の動向
 日立市の社会動態をみると、昭和30年代後半に転入、転出ともに急激な増減があるものの、転入が転出を大幅に上回り、増加傾向になっていた。しかし、昭和40年代に入ると急激な増減が無くなるとともに、常に転出が転入を上回って減少傾向が続いている。
 一方、自然動態をみると、出生は昭和40年代後半までは増加傾向にあるが、その後、出生率の低下により減少傾向となり、死亡数はわずかながら増加傾向にあり、全体としては自然増の状態ではあるもの年々自然増が逓減している。
 人口動態全体では、昭和30年代後半まで自然増及び社会増により人口が伸び、昭和40年代初頭以降は社会減を自然増が補う形で堅調な増加傾向を示していたが、昭和50年代後半以降、少子化の進行により自然増では社会減を補えなくなり、現在も人口は減少傾向が続いている。
 
図表2−5 人口動態の推移
(拡大画面:20KB)
資料: 日立市ホームページ
  http://www.jsdi.or.jp/~hitachi4/Web-Static/uturikawari/2gurafu.xls
 
 次に転入、転出の内容をみると、平成3〜7(1991〜1995)年は転出超過の83%が周辺市町村への流出であったが、平成8〜13(1996〜2001)年は周近市町村への流出は51%となっており、34%が県外、特に首都圏の都県に流出している。以前よりも流出数が多くなっているのは、周辺市町村ではひたちなか市と十王町であり、首都圏では4都県全てが多くなっている。(下記図表2−6)
 また、年齢別の流入流出状況をみると、平成5(1993)年は全体的に流出超過となっているが、20〜24歳層については流入超過であった。しかし、平成11(1999)年は全ての年齢層において流出超過となっており、特に30〜34歳層が大幅に流出し、次に0〜4歳層、35〜39歳層が続いている。(図表2−7)
 
図表2−6 転入・転出状況
(拡大画面:87KB)
資料:茨城県常住人口調査
 
 
図表2−7 年齢別流入・流出状況
(拡大画面:21KB)
資料:茨城県常住人口調査
 
(4)通勤通学などの移動状況
 日立市の通勤・通学の移動は、就業者の85.3%、通学者の75.3%が、自市内を従業・通学先としている。
 周辺市町村の移動状況をみると、従業者は、北茨城市、ひたちなか市、大宮町、里美村において自市町村内に従業する割合が6割以上となっているが、十王町については自町内で従業する割合が30.6%と低く、47.1%が日立市へ通勤している。これと同様の傾向を示しているのが、常陸太田市、高萩市、東海村であり、それぞれ20.4%、24.0%、15.1%が日立市へ通勤している。また、那珂町、大宮町は、それぞれ21.1%、12.1%が水戸市へ通勤している。
 通学者については、自市町村内への通学者が5割以上なのは常陸太田市のみで、他市町村は5割を切っており就業者よりも低い数値となっている。高萩市、北茨城市、十王町では、それぞれ34.4%、31.8%、45.0%が日立市に通学している。ひたちなか市、東海村、那珂町、大宮町では、それぞれ36.0%、33.4%、35.9%、32.7%が水戸市に通学し、金砂郷町、水府村、里美村では、それぞれ40.1%、41.5%、31.1%が常陸太田市に通学している。
 
図表2−8 就業者従業地及び通学地
(拡大画面:96KB)
資料:総務省統計局「国勢調査」(平成12年度)







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION