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構造改革に対応した地方公共団体の役割に関する研究

 事業名 構造改革に対応した地方公共団体の役割に関する研究
 団体名 地方自治研究機構 注目度注目度5


2 電子自治体の実績と展望
 現在、我が国の経済社会を取り巻く環境は、大きく変化している。環境変化の中で安定した生活を確保するためには、各個人が適切な対応を取るとともに、地方公共団体及び国レベルにおいても、いち早く環境変化の兆しを汲み取り、対策を講じることが必要である。
 地方行政を取り巻く環境の変化としては、
○少子高齢化
○循環型社会構築
○地域経済活性化
○地域の情報化
○施策の選択と集中の住民参加での主体的判断の要請
などがあり、従来の各省庁の縦割りによる中央集権型の全国画一的な行政サービスによる対応の限界が明らかになってきたことから、地方公共団体に対しては、地域の総合的な行政主体として、活力ある豊かな地域づくりに向けた主体的な役割を担うことが求められている。
 以上の認識の下、市町村合併により地方公共団体の自立に向けた枠組みが強化されている。また、「今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」(平成13(2001)年6月26日閣議決定、いわゆる「骨太の方針」)においても、「国と地方の役割分担の見直しを踏まえつつ、国庫補助金の整理合理化や地方交付税のあり方の見直しとともに、税源移譲を含め国と地方の財源配分について根本から見直しそのあり方を検討する。」とされている。
 今後、各地方公共団体においては、自ら業務の「選択と集中」を行い、優先順位をつけて施策展開する必要がある。この新たな地方行政運営を構築するツールとして、「電子自治体」があり、早急な取組が不可欠である。
 
 
図表1−1−9 アクション・プラン2002
(拡大画面:151KB)
 
 電子自治体の構築による効果としては、大きく分けて3つある。
(1)住民サービスの向上
 オンライン化により、「24時間いつでもどこでも」行政サービスを受けることが可能となり、住民や事業者の負担が軽減される。また、ワンストップ・ノンストップサービスが実現することによって、ITによる新しい住民生活が形成される。
 
(2)地方公共団体の業務改革の推進
申請・届出等行政手続のオンライン化については、「e-Japan重点計画−2002」(平成14(2002)年6月18日IT戦略本部決定)やアクション・プラン2002(平成14年7月30日総務省取りまとめ)において、2003年度までに申請・届出等のほとんど全てをオンライン化又はオンライン化の条件整備をすることが決定されている。
 しかしながら、オンライン申請・届出は電子自治体化のあくまでも入り口に過ぎない。
 地方公共団体においては、オンライン化を契機に従来の業務のあり方を見直し、行政の簡素効率化や透明性の向上など自身の業務改革の推進を図ることが肝要である。
 
(3)地域における情報関連産業の育成
 電子自治体の構築に当たっては、積極的に地元のIT企業にサーバ管理などをアウトソーシングすることにより、情報関連産業をはじめとした地元における新需要を創出し、地域経済を活性化することができる。
 
(1)総合行政ネットワーク
 基盤インフラの整備としては、地方公共団体を相互に接続するネットワークである総合行政ネットワーク(LGWAN)の整備を行い、国・地方を通じた効果的な行政サービスの提供体制の実現を推進しているところ。
 LGWANは、平成13(2001)年10月から、全ての都道府県及び政令指定都市において運用が開始されている。また、平成14(2002)年4月には国の省庁間ネットワークである霞が関WANと接続した。更に、全ての地方公共団体に対して、平成15年度のできるだけ早期の接続を要請している。
 
図表1−1−10 総合行政ネットワークの整備(〜2003年)
(拡大画面:191KB)
 
(2)住民基本台帳ネットワークシステム
 住民基本台帳ネットワークシステムは、現在市町村が既に保有している13の住民基本台帳のデータをデジタル化して業務処理をしているところ、そのうち氏名、住所、性別及び生年月日の基本4情報と住民票コードなどを国や地方公共団体へ提供できるようにする仕組みである。
 この住民基本台帳ネットワークシステムは、行政サービスを受ける際の申請・届出等行政手続の添付資料としての住民票の写しを不要とし、またオンライン化に不可欠な公的個人認証サービス制度の信頼性を支えるものであることから、電子政府・電子自治体の基盤ということができる。
 
図表1−1−11 住民基本台帳ネットワークシステムのイメージ
(拡大画面:112KB)
 
(3)公的個人認証サービス
 従来から、申請・届出等行政手続又は契約などに用いられる紙の文書については、民事訴訟法第228条第4項により、本人又はその代理人の署名又は押印があるものについては、その文書の全体について真正な成立が推定されることとされている。
 他方、デジタル文書における法的効果についても、電子署名及び認証業務に関する法律第3条により、本人による電子署名があればその文書は真正に成立したものと推定することとされている。
 電子認証においては、電子署名に用いられた秘密鍵とその復号に用いた公開鍵について厳格に一対一対応関係が成立しているか、電子署名の復号に用いた公開鍵が本当に電子署名を行った本人のものであるかなどをどのように担保するかが問題となる。
 電子政府・電子自治体を推進するためには、このような確認を行うことができる手段を全国どこに住んでいる人に対しても安い費用で提供することが必要なことから、地方公共団体による公的個人認証サービス制度を創設した(「電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律」)。
 具体的には、住民基本台帳に記録されている者で希望するものは、市町村の窓口において、電子署名に使用する鍵ペア(秘密鍵と公開鍵)を自ら作成する手段が提供され、秘密鍵はICカード内に格納し、自分で厳格に保管する一方、公開鍵が本人のものであることを証明する電子証明書の提供を都道府県知事から受けることができる。この電子証明書自体もデジタル文書であることから、様々なオンライン申請などに際して何度でもコピーして使用可能であり、一度電子証明書の交付を受けておけば、申請の度に交付を受ける必要はない。しかし、交付を受けてから一定の時間が経過した場合、秘密鍵などが危殆化するリスクが高くなり、交付以後の状況を反映しない恐れがあることから、電子証明書の有効期間を3年間とするとともに、電子証明書における本人に関する記載事項(氏名、住所、生年月日及び性別)に変更があった場合などには、電子証明書は失効することとしている。







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