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7−1−7. 情報の共有
■情報資源の明確化
・保健福祉課、B&G地域海洋センターの持つ情報の明確化
・情報および業務フローの整理方法
・地域住民の個人データ(住所/氏名/年齢/経済状況/既往症/家族状況等)の利用に関する法的根拠、利用制限、守秘レベルの具体化
・B&G地域海洋センターによる事例収集方法および内容の標準化
・B&G地域海洋センター、B&G財団間の情報フローの明確化
・B&G地域海洋センターの事例情報を保健福祉課へ提供するニーズの確認と方法の具体化
 
■共有促進のための計画づくり
・他のB&G地域海洋センターとの交流促進
・B&G財団による情報共有の事例提供
・身体教育医学研究所による科学的根拠の情報提供と現場情報のフィードバック
・「健脚度測定」に携わる人材によって全国的な情報交換が可能な環境の整備
 
■「身体教育医学研究所(長野県北御牧村)−B&G財団−B&Gインストラクター
(各B&G地域海洋センター)−保健師(保健福祉課)」間の情報共有
・転倒・寝たきり予防をテーマとした新たな人的ネットワークの構築
(1)B&Gインストラクター・保健師のネットワーク
・身体教育医学研究所による学際的な情報提供と現場情報のフィードバック
・講演会・指導者セミナーの開催
・B&G地域海洋センターを核とした情報共有
(1)B&Gインストラクターと保健師の信頼感の醸成
(2)問題点をサポートできるB&G財団の体制整備
 
7−1−8. 健脚度測定システム
■B&G地域海洋センターにおける「健脚度測定システム」の利用
・システム導入・運用費用の負担軽減の方策
・システム障害が発生した際の体制の整備およびサービスメニューの具体化
・システムの知的所有権および蓄積データの所有権等、権利関係の整理
・OS及びアプリケーションソフトのライセンス管理方法
・システムの修正に伴う各センターのシステム修正の手法
・個別データの全件収集・蓄積方法
・個別データの分析手法と具体的活用の方法
・個別データの分析結果をフィードバックする方法
・インターネットを活用したシステム機能の公開
・システム機能の公開による普及範囲の具体化
 
■健脚度測定システムを活用するメリット
・参加者へ即時に結果返却が可能となり、効果的な意識付けが可能
・容易な操作方法で入出力が可能
・全国的な標準データと比較検討が可能
 
「健脚度測定システム」とは
 「健脚度測定個人評価・データ管理プログラム」の通称で、社会福祉法人みまき福祉会(長野県北御牧村)身体教育医学研究所が開発したITシステムである。本システムに、参加者の問診結果と健脚度測定の結果を入力することで、(1)「健脚度測定の結果」:総合的な健脚度の結果と推奨する在宅運動の種類を表示する帳票(p54参照)、(2)「年齢による健脚度の変化」:10m全力歩行と最大一歩幅に限って、年齢と測定結果の平均を各自の測定結果の履歴とともに比較できるグラフ形式の帳票(p56参照)、(3)「健脚度測定結果の記録」:過去の健脚度測定結果を一覧形式で表示する帳票(p53参照)を、同時に印刷することができる。
 本システムの使用に当っては、健脚度測定を行った直後に主催者がデータの入力と帳票印刷を行い、「その場で」参加者に配布するよう配慮する必要がある。「測定直前」にプレゼンテーションによる意識付けを行うとともに、「測定直後」に帳票による「客観的なデータ」を提供することで、より強い意識付けが行われることとなる。
 
7−2. B&G地域海洋センターの個別課題
 高齢者の「転倒・寝たきり予防プログラム」を地域に展開していく際に、B&G地域海洋センター個別の課題として考えられるものを、以下にまとめた。
 
7−2−1. 地域ニーズヘの対応
■本プログラム想定外の対象者に対する要望への対処
・要介護の参加希望者については、医療機関でのリハビリテーションの対象であるため、本プログラムの対象とはせず、保健福祉課・医療機関等での対応を仰ぐ
※本プログラムの対象者は、「自立した生活を営む在宅高齢者」で「介護保険制度における要介護認定を受けていない高齢者」である
 
7−2−2. マニュアル活用法
■対象者に応じた運動メニューの提供方法
・マニュアルの形式を追加可能なものにし、新しい事例・情報・メニュー等を随時更新
 
■B&G地域海洋センターヘのアドバイス体制
・運動メニューの提供
・B&Gインストラクターおよび各指導者へのFAX、メール等でのアドバイス体制の確立
 
7−2−3. 担当者の異動への対処
■他組織との本プログラムの共有化(保健福祉課、デイケアセンター、老人会等)
・マニュアルの提供
・各施設への指導者の派遣(B&Gインストラクターが出前指導)
・マニュアルに他組織との連携図を記入(異動後のフォローアップのため)
 
■本プログラムの継続性の担保
・パート指導員の採用(異動がないため)
・他部署(保健福祉課)との連携
・老人会やサークル等の中心人物とのつながり
・本プログラム実施による成果(効果)の確認・評価システムの提供
 
7−2−4. 高齢者への独自プログラム展開中のB&G地域海洋センターヘの対処
■B&G地域海洋センターの独自プログラムの展開にあわせた本プログラムの提供
・「転倒・寝たきり予防プログラム」の意義の確認
・健脚度測定の導入促進
・運動プログラムの提供







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