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(2)高齢化社会への対応
【人口構造と交通行動】
 高齢者の交通行動は、自家用自動車免許保有と利用の顕著な相関性がみられるなど自家用自動車への依存性が高まっており、特に、過去10年間において大幅な増加となっている。
 一方、我が国の人口は、諸外国において例を見ないほど急速な高齢化が進んでおり、2015年(平成27年)には国民の4人に1人が65歳以上の高齢者となる本格的な高齢社会が到来するものと予測されている。このため、高齢者の公共交通利用が減少している現況において、高齢者等の移動制約者が公共交通機関を円滑に利用できる質の高い交通環境の整備が課題となっている。
 
図 8−3−3   高齢者(65歳以上)免許保有状況
資料:第2回〜4回京阪神都市圏パーソントリップ調査
 
図 8−3−4   高齢者の代表利用交通手段
資料:第2回〜4回京阪神都市圏パーソントリップ調査
 
 このように、モータリゼーション時代を経た高齢者等の交通パターンは明らかに過去との相違がみられることから、今後は、これらに対応した公共交通が求められ、これまでの効率的な生産活動を支える交通計画からの脱却も重要な課題となる。
 
(参考)交通バリアフリー法の基本方針に掲げられた目標
○旅客施設
 2010年までに1日当たりの平均的な利用者数が5,000人以上の鉄軌道駅、バスターミナル等について
(1)段差の解消
(2)視覚障害者誘導用ブロック整備
(3)身体障害者用トイレ設置 等のバリアフリー化を実施する。
 
【需要予測結果】
 今後における総人口の減少と少子化の進展に伴い、通勤、通学目的の交通量は顕著な減少を続けることが予測される中において、高齢者等を中心とした買い物や通院等の自由目的交通量の増加が予測されている。
 また、鉄道駅におけるES、EV等のバリアフリー化、乗り継ぎ時間を短縮させるダイヤ調整や乗り継ぎ連絡通路設置により、全体的な鉄道利用者の増加に繋がるとともに、利便性の高い経路への転換が進むこととなる。
 
 
【交通計画の方向】
都心エリアにおいては、TDM施策による自家用自動車に依存しない「バス」によるきめ細かな輸送サービスの提供を行うとともに、鉄道整備については費用対効果、収支採算性等の検討
→例えば、京都市域及び尼崎市域LRT構想 等
近郊エリアにおいては、商業、病院等の日常生活関連施設への安定した輸送サービスを確保するため、主要駅との間においてコミュニティー性の高い輸送サービスの検討
→例えば、滋賀県域LRT構想 等
歩行距離の短い輸送サービスの提供を行うため、都市再開発事業等と連携した交通空間の確保の検討
 
【参考】高齢化社会に対応した公共交通のあり方
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