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2.2.2 航行船舶の船籍/船齢構成
(1)HNS輸送船舶の船籍/船齢構成
(1)航海数から見た構成
 マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶のすべての航海数(6,253航海)について、船籍国と船齢の内訳を航海数の多い順に抜粋したものを表 2.2−6に示し、船齢と航海数の関係を図 2.2−6に示す。
 HNS輸送船舶の船籍国は第二船籍国(1.2.5(2)参照)を含め全部で38カ国に及ぶが、10航海以上あった船籍国は27カ国であった。
 船籍別で見ると、代表的便宜置籍国のパナマが1位で全航海数の35.6%を占めており、リベリアが2位で14.6%となっている。
 ゾーン別で航海数の割合の大きい東南アジアゾーン(2.1.1(1)参照)の諸国については、マレーシア9.4%、シンガポール8.0%及びインドネシア4.3%などとなっており、これら3カ国を船籍とする航海数は合計1,356航海であり、全体の21.7%を占めている。その他の国としては、ノルウェーが6.5%、日本が5.9%となっている。
 しかしながら、各国ともパナマ籍船等の便宜置籍船を多く利用していると予想されることから、表 2.2−7に船籍と親会社国籍を示す。1割程度親会社の国籍が不明であるが、把握できるものについて見ると、日本31.0%、韓国6.1%となっており、海運国または揚げ荷主国と考えられる両国の割合が大きくなっている。
 船齢で見ると、船齢20年未満の船舶の航海数は4,824航海(10年未満3,065航海)であり、全航海数の77.1%(10年未満49.0%)を占めている。船齢20年以上の船舶の航海数は1,429航海(30年以上104航海)であり、全航海数の22.9%(30年以上1.7%)である。
 平均船齢で見ると全体で11.9年、船籍別ではマレーシア10.7年、シンガポール10.9年、ノルウェー20.3年、日本9.0年、インドネシア17.5年などとなっている。特にノルウェー、インドネシア籍船の船齢が高くなっている。
 
表 2.2−6:マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶の船籍・船齢別航海数(2001年)
単位:航海数
船籍 船齢 総計 平均船齢
1〜9 10〜19 20〜29 30〜39 不明
1 Panama 1,481 384 313 51   2,229 35.6 9.6
2 Liberia 297 248 367 2   914 14.6 14.9
3 Malaysia 239 328   18   585 9.4 10.7
4 Singapore 291 76 133     500 8.0 10.9
5 Norway 13 137 254     404 6.5 20.3
6 Japan 228 124 14     366 5.9 9.0
7 Indonesia 55 130 86     271 4.3 17.5
8 Isle of Man 14 65 24     103 1.6 16.0
9 Netherlands 90 6 2     98 1.6 5.4
10 Philippines 94         94 1.5 4.6
11 Bahamas 49 8 20 12   89 1.4 14.6
12 Saudi Arabia 27 52       79 1.3 11.5
13 Malta 54 5   6   65 1.0 8.0
14 Luxembourg 23 27 5     55 0.9 9.7
15 Hong Kong 17 26       43 0.7 8.2
16 Kuwait 15   28     43 0.7 18.2
17 Cayman Islands 11 31       42 0.7 7.9
18 China 22 17       39 0.6 12.1
19 Cyprus 10 22 3     35 0.6 12.3
20 Morocco   28       28 0.4 15.5
21 South Korea   19       19 0.3 10.3
22 Cambodia     17     17 0.3 29.0
23 St. Vincent&Grenadines 2   7 8   17 0.3 25.4
24 Greece   3 12     15 0.2 23.5
25 Honduras     10 5   15 0.2 24.7
26 Italy 15         15 0.2 3.3
27 French Southern Territories 13         13 0.2 2.0
  その他 5 23 30 2   60 1.0 17.9
  総計 3,065 1,759 1,325 104   6,253 100.0 11.9
 
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図 2.2−6:マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶の船齢・航海数の分布(2001年)
 
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表 2.2−7:マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶の船籍と親会社国籍(2001年)
 
(2)船舶数から見た構成
 マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶のすべての船舶数(486隻)について、船籍国と船齢の内訳を船舶数の多い順に集計したものを表 2.2−8に示し、船齢と船舶数の関係を図 2.2−7に示す。HNS輸送船舶の船籍国は第二船籍国を含め全部で38カ国に及ぶが、5隻以上あった船籍国は17カ国であった。
 船籍別で見ると、代表的便宜置籍国のパナマが1位で全船舶数の31.7%を占めており、リベリアが2位で16.3%となっている。
 ゾーン別で航海数の割合の大きい東南アジアゾーンの諸国については、シンガポール4.3%、マレーシア4.1%、及びインドネシア1.9%などとなっており、これら3カ国を船籍とする船舶数は合計50隻であり、全体の10.3%を占めている。その他の国としては、ノルウェーが13.0%、日本が4.9%となっている。
 船齢で見ると、船齢20年未満の船舶数は330隻(10年未満201隻)であり、全船舶数の67.9%(10年未満41.4%)を占めている。船齢20年以上の船舶数は156隻(30年以上15隻)であり、全船舶数の32.1%(30年以上3.1%)である。
 平均船齢で見ると全体で13.5年、船籍別ではシンガポール11.9年、マレーシア10.1年、ノルウェー21.3年、日本9.2年、インドネシア19.6年などとなっている。特にノルウェー、インドネシア籍船の船齢が高くなっている。
 
表 2.2−8:マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶の船籍・船齢別船舶数(2001年)
単位:船舶数
船籍 船齢 総計 平均船齢
1〜9 10〜19 20〜29 30〜39 不明
1 Panama 93 128 27 6   154 31.7 10.5
2 Liberia 23 24 31 1   79 16.3 15.3
3 Norway 2 16 45     63 13.0 21.3
4 Japan 15 8 1     24 4.9 9.2
5 Singapore 10 5 6     21 4.3 11.9
6 Malaysia 10 9   1   20 4.1 10.1
7 Bahamas 6 2 4 3   15 3.1 17.3
8 Isle of Man 5 5 4     14 2.9 13.4
9 Indonesia 2 2 5     9 1.9 19.6
10 Nether lands 5 2 1     8 1.6 10.1
11 China 4 2       6 1.2 10.2
12 Kuwait 2   4     6 1.2 18.3
13 Luxembourg 1 4 1     6 1.2 11.8
14 Malta 3 2   1   6 1.2 13.8
15 Cyprus 2 2 1     5 1.0 13.6
16 Italy 5         5 1.0 3.0
17 Saudi Arabia 2 3       5 1.0 10.6
  その他 11 15 11 3   40 8.2 14.4
  総計 201 129 141 15   486 100.0 13.5
 
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図 2.2−7:マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶の船齢・船舶数の分布(2001年)







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