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私はこう考える【北朝鮮について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


1993年11月号 『正論』
「謝罪」乱発の果てしなき混迷
佐藤勝巳
◆細川首相、お前もか!
 細川首相の「太平洋戦争侵略論」に接し、驚いたというよりも「細川首相お前もか」というのが正直の気持であった。
 細川首相のような発言は、日本の左翼、進歩派学者たちが昔からいっていたことで特に珍しいものではない。しかし、進歩派などのそれは、史的唯物に論拠を置いたものであるが、細川首相の「侵略論」は、進歩派と同じ論拠とは思われない。それにしても敗戦後五十年近くもたってなぜいまこんな発言がなされたのだろう。
 細川発言を耳にする少し前に、小沢一郎著『日本改造計画』を読んだ。近頃の政治家にしては珍しく自分の考えをもった人だ。ひょっとするとこの政治家が、次代を担うことになるのかなあ、などと思って読み進んでいくうちに「『アジア・太平洋閣僚会議』の常設」の項で読書は止った。
 「正確な歴史認識を」という小項目のところで、アジア・太平洋地域で日本が外交を進めるに当って、過去の日本の歴史に対する不信と警戒が存在するのでそれで除去しなければならない、といって「過去を振り返り、反省すべきは反省し、それを現在および未来の理念と行動に反映させなければならない。過去の歴史の一面として、日本がこの地域の侵略者となった事実を否定するわけにはいかない。戦後日本においても、戦争責任を問う議論がなかったわけではない。しかし、あったとしても、それはもっぱら国内向けであった。侵略されたアジア・太平洋側に向けて自らの責任を問うものではなく、侵略責任を真正面から受けとめ過去の清算を試みた動きは、残念ながら政治も含めてほとんどなかったといわざるを得ない。世論も、過去の侵略にかかわった政治家の再登場を許さないほど厳しいものではなかった」と書いている。
 小沢氏が、「過去を振り返り、反省すべきは反省し」という理由は、アジア・太平洋地域に不信と警戒が存在するのでそれを「除去」することを目的としたものである。
 このくだりを読んだとき国内問題はいろいろとよいことをいっているのに「過去」の問題についてはまったくわかっていないことに驚きをかくすことができなかった。
 「日本がこの地域の侵略者となった事実を否定するわけにはいかない」という。細川首相は、八月十日の記者会見で、「さきの戦争をどう認識しているか」と問われて「私自身は侵略戦争であった。間違った戦争であったと認識している」と答えたことは広く知られた事実である。つまり、小沢氏と同じ考えをもっていることがわかる。
 
 
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