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私はこう考える【北朝鮮について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


読売新聞朝刊 1988年1月16日
しょく罪のため真相語る
自由な市民生活見て“転向” 会見の「真由美」
 
 【ソウル十五日=共同】大韓航空機爆破事件の犯行を認めた「蜂谷真由美」こと金賢姫(キム・ヒョンヒ)の記者会見での一問一答は次の通り。
 ――どうやって時限爆弾をセットしたのか。
 「ベオグラードのホテルヘ一緒に行った課長から爆薬の入ったラジオと(液体爆薬を入れた)酒瓶を手渡された。それをホテルにあったビニール袋に入れてベオグラードからバグダッドに持って来た。バグダッド(空港)で検査を受け、ラジオが検査に引っ掛かったが、金先生が抗議し、取り戻した。二回目の検査の時は爆破用バッテリーを金先生に渡していたので、無事に通過した。検査後、(乗り換え)ホールに行って金先生がラジオのバッテリーを交換して、爆破スイッチを九時間後にセットした後、飛行機に乗った。飛行機ではビニール袋を座席の上の棚に置き、アブダビで降りた時はビニール袋をそのまま置いて降りた」
 ――最初は容疑事実を否認し、韓国人(朝鮮人)ではないと言い張ったが、どういう経緯で心境の変化が起きたのか。
 「私は(北朝鮮を)離れる時から、親愛なる指導者同志(金正日書記)の権威と威信を守るために終わりまで秘密を守ろうとして、否認した。しかし、車でソウルの市内を通りながら、風景と人民たちの模様、テレビを通じて多くのものを見た。また親しくなった捜査官やその他の人々の話を通じ、あそこ(北朝鮮)で教育を受けて考えたこととは差があり、反対の面もあり、どちらが真実だったかが分かった。私が今まで北側でだまされて生きてきたことが分かり、裏切られたと感じ、事件の事実を明らかにしなければならないと思うようになった」
 ――現在の心境は。今後どう生きていくか。また、韓国に来てどのような感想か。
 「初めは、罪を犯した身として、今回の事件で亡くなった方、その家族、(この事件に)衝撃を受けたここ(韓国)の人民たちの前に出る勇気が出なかったので、記者会見はやめてもらいたい、静かに死ねるようにしてほしいと頼んだ。しかし、車に乗って市内を通りながら、発展した様子、人民たちの自由な生活ぶりを見て、そしてテレビを通じても多くのことが分かるようになった。例えば、大統領選挙で全人民が自分の意思に従ってそれぞれ選挙することを見て、政治をよくやっていると感じるようになった」
 「あそこ(北朝鮮)では、ここ(韓国)が米帝国主義の植民地で自由が抹殺され、外国勢力がかっ歩するところだと言われてきたが、テレビ番組が民族の歴史と伝統を誇りとするものが多くて、民族性があそこ(北朝鮮)よりも強いと感じた。私があそこ(北朝鮮)で教育を受けて考えたこととは相反する現実が多かった。それで、この事件の真実を明かすことにした。私は罪を犯したため百回死んでも妥当だが、真実を知った以上、それを明らかにすることがたとえ私が死んだとしても家族とここ(韓国)の人民に少しでも贖罪(しょくざい)する道であると思ったためだ。今後、罪のない人民を犠牲にする暴力的なこんな愚かな事件が再び起きないことを望んだためこの場に出た」
 
 
 
 
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