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ご挨拶
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毎日新聞社代表取締役社長
斎藤 明
 本日、各地区の予選を勝ち抜かれた少年・少女剣士の皆さんとご家族を迎え、第36回全日本少年剣道錬成大会並びに第26回全日本少年剣道個人錬成大会が開催されるにあたり、ひとことご挨拶申し上げます。
 毎日新聞社は、創刊当初よりスポーツの振興には積極的に取り組み、春の「選抜高等学校野球大会」を始め相撲、柔道、マラソン、テニスなど数多くのスポーツ事業を主催・後援し、今日のスポーツ隆盛の礎を築いてまいりました。
 日本の伝統武道として育まれてきた剣道にも力をそそいでいます。昭和28年に始まった剣道団体日本一を決める「全日本都道府県対抗剣道優勝大会」、個人の大学日本一の座を争う「全日本学生剣道選手権大会」、昭和37年からの「全日本女子剣道選手権などを主催し、それぞれに長い歴史を刻み、剣道界に多くの優れた指導者を輩出してまいりました。
 少年・少女の剣道につきましても、全日本剣道道場連盟との共催で精神鍛練と交流の場としての「ジュニア剣道大会」を全国各地で開催し、その普及に努めるとともに毎日新聞創刊125年を機に、昭和41年に始まった伝統ある本大会の特別後援をさせていただいております。この有意義な事業に協力させていただけることは、毎日新聞社にとっても大きなよろこびであります。
 日頃の成果が実を結び、日本武道館に集まられた少年・少女剣士の皆さんには鍛練した力をこの大舞台で十二分に発揮していただき、全国の仲間と友情を深め、楽しい思い出をつくっていただきたいと思います。そして、21世紀を担う皆さんが剣道を通して心身ともに健やかに成長されることを心より願っております。
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財団法人 全日本剣道道場連盟会長
大会会長 松永 光
 本日、遠山文部科学大臣をはじめ多くの来賓のご臨席を頂き、第三十六回全日本少年剣道錬成大会並びに第二十六回全日本選抜少年剣道個人錬成大会を、五千人余の少年少女剣士が参加して、盛大に開催できましたことは、まことに喜ばしい限りであります。
 三十六回に及ぶ開催を思うとき、そこに歴史の重みを感じ、本大会をより充実したものにしていく責務を感じます。本大会がこのように永く続けてこられたのは、支部科学省、日本財団をはじめ関係各位のご支援の賜ものと心より感謝申し上げます。
 さて、わが国は世界で一番犯罪の少ない、一番安全な社会であると全世界から評価されて来ました。所謂日本の安全神話です。ところが、それが最近になって崩れかけております。また青少年の非行や犯罪も増えてきており、時には常識では考えられないような残虐な犯罪も起こっております。私たちはこのような社会の安全を害する非行や犯罪を絶滅して、誰もが安心して暮らせる社会を構築しなければなりません。そして世界一安全に暮らせる国は日本であるという日本の安全神話を復活しなければなりません。その為には多発する非行や犯罪の発生を徹底して防止すると共に、青少年を強い道徳心をもった人間に育てあげることに国を挙げて取り組むべきであると思います。
 剣道は青少年を心身ともにたくましく、且ついたわり、思いやりの豊かな心をもった人間に育てる上で最も有効適切であると言われております。そして、更に「礼に始まり礼に終わる」のが剣道の基本でありますので、礼節ー礼儀と節度ーを自ら体得するとも言われております。(財)全日本剣道道場連盟に加盟されている全国の道場は、道場主を中心に厳しい経済条件を克服しつつ、剣道を通じて心身共に健康でたくましく、且つ礼節をわきまえた青少年の育成を目ざして懸命の努力を続けております。
 この大会に参加する少年剣士は各都道府県の予選大会で優秀な成績を上げ、選ばれて出場する事になったわけです。日頃の稽古で習得した剣道の技と精神を十分に発揮して立派な試合を展開されるよう期待しております。そしてた今後とも剣道を通じて自らの心身を鍛え、立派な人間になるよう努力を続けて下さい。
 最後に審判の先生方並びに本大会の開催にご協力ご尽力を頂いた関係皆様に対して厚く御礼申し上げ私の挨拶と致します。








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