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会員証(献体登録証)
会員証(献体登録証)
入会申込書(献体登録申込書)を提出しますと、会員証(献体登録証)がもらえます。その会員証には、献体先大学名と死亡時の連絡方法などが書かれていますので、大切に保存しておき、家族や身近な方々にもよく知らせておくことが必要です。旅行の時などには、不慮の事故にそなえて、会員証を身につけておくことも大切なことです。但し、旅先で亡くなられた場合には登録されている大学ではなく、最寄りの大学に献体する傾向になっておりますので、その点をお含みおき下さい。
 
献体の実行
献体登録者(会員)が死亡された時、ご遺族あるいは身近な方は、会員証に書かれた連絡先(献体登録大学)へ、お電話下さい。休日でも時間外でも結構です。その際、告別式の日取り、その他のご遺族側のご予定、ご希望なども含めて、ご遺体を引取りの日時や手順を大学側と相談して下さい。
 
通夜・告別式を済ませてからでよいか
通夜・告別式など、通常の葬儀を行うことは、献体するうえで、少しも障害とはなりません。通常、葬儀のあと、ご遺体は出棺して火葬場に向かうことになりますが、献体される場合は、火葬場でなく、大学に運ばれる点が違うだけです。また、献体の場合は、次のページに述べられているような理由で、ご遺骨が戻るまでに時間がかかります。それまでの間、遺髪や遺爪をおまつりになりたい方は、あらかじめ大学にご相談下さい。
大学へのご遺体送費と火葬費は、大学で負担いたします。
 
遺骨返還の時期と方法
献体されたのち、ご遺骨がご遺族に返還されるまでの期間は、大学によって差がありますが、普通は1〜2年、長い場合は3年以上かかることもあります。これは、次のような理由によるものです。
[1]防腐処理等の解剖準備期間として3〜6か月ぐらいが必要です。
[2]実際の解剖学実習期間として通常3〜7か月ぐらいを必要とします。
[3]実習は大学ごとに決められた時間割によって行われるために、その年の実習に間に合わない場合には翌年の実習まで保管されることになります。
[4]献体登録者が同時期に多く亡くなられた場合など、保管遺体数の増加が見られる場合。
解剖学実習終了後、ご遺体は一体ごとに大学側で丁重に火葬し、ご遺骨をご遺族にお返しいたします。なお、いずれの大学も、献体された方々のために、大学の公式行事として毎年慰霊祭が行われています。








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