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1.4 オフショア関連事業
 クロアチア造船業は、1980年代からオフショア分野の事業も手がけてきている。Brodosplit、3 Maj、Uljanik及びViktor Lenacの四造船所は、共同で国内の石油会社であるINA向けにジャッキアップリグ“Labin”を建造した。このリグはアドリア海で使用された最初の海洋プラットホームで、1985年に操業を開始した。その後のアドリア海での石油開発により、1990年代末までクロアチア造船業のオフショア分野での活動も拡大してきた。内戦による中断をはさみ、1997年10月にはViktor Lenac造船所がIvana Bガス鉱区の生産プラットフォーム用のジャケット及び生産モジュールの建造契約を獲得し、オフショア関連事業に復帰した。これを契機に同鉱区に設置される他のプラットフォームの契約も続いた。1998年末には同社は、スイスのSingle Buoy Moorings IncからFPSO用の係留アンカーを18基受注し、オフショア事業で初めての輸出契約を獲得した。
 
 Viktor Lenac造船所以外の他のクロアチア造船事業者は、かつて支援船、転錨船、クレーン船などを建造していたが、現在ではオフショア関連事業は低調となっている。








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