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3.2 日ロ極東貿易
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図3.5 日ロ極東貿易の推移
 日ロ極東貿易の推移を図3.5に示す。日本の対ロ貿易は第3国経由での輸出高が少なくなく、実高はロシア統計値よりかなり多い。ロシア市場に魅力のある輸出品目を欠く輸出は減少を続け、ロシアからの輸入は変動はあるものの増加傾向にあり、今後のエネルギー資源、エゾウコギなどの生薬類、水産物等の輸入増を勘案すれば、増加傾向は強まることはあっても弱まる可能性は少ない。特に水産物については、国連公海漁業協定の発効とロシア政府の漁業政策の転換、MHLC条約(中西部太平洋まぐろ条約)の発効手続きの進展など世界の漁業環境は厳しさを増しつつあり、日本は海外魚介類を輸入する輸入型水産業へと徐々に転身せざるを得ず、極東水産業の重要性はさらに深まるものと考えられえる。図3.6に示すように、市場開放以降、日本は極東貿易主要国4ケ国の中で1,2位を保持してきたが、サハリン開発、沿海地方およびハバロフスク地方の地域振興策実施以降、極東貿易は主要4ケ国が拮抗する時代を迎えている。
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図3.6 極東貿易主要国の貿易高推移








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