第52回全国植樹祭が、山梨県須玉町みずがき山麓で5月20日に開催されました。「植樹祭に太鼓の演奏を」と耳にしたのが、昨年の11月中旬、今まで経験したことのない演奏形態で状況は非常に厳しい内容です。太鼓の人員120名のほか、ブラスバンド等が入り総勢160名となりました。

　曲は田中賢氏作曲の“山響”、譜面を見れば16分音符がぎっしり並んでいて目が回りそうでした。しかも、天皇皇后両陛下の御前演奏であると共にNHKで全国放送されるとのこと。人数、パートの調整に大変手間取りました。

　すったもんだの紆余曲折を経て、いよいよ本番当日、県連の揃いの法被を着用して演奏に臨みました。一回目の演奏は多少のばらつきがありましたが、二回目の御前演奏では信じられないような出来栄えで完壁といってもはばかられない見事な演奏でした。思わず両陛下の御席に目を移すと、耳元でお話をされているご様子、きっとご満足されたことと拝察しました。

　山梨県太鼓連盟として大役を無事に果たせ、肩の荷を下ろすことができました。当初は全く無理な注文とも思えた事業も人々の結束と使命感、そして心意気があれば、必ず良い成果が得られることを再認識しました。