日本財団 図書館


3. 舶用機器内需の予測
(1) 内需の実績推計と将来予測
 全般的に見て、舶用機器内需は2000年以降、徐々に回復するものの、回復の勢いは強いものではない。また、長期的(2005−10年平均)には需要は再び減少する見通しである。
 また、後述のように、舶用機器の需要先によって、需要動向に跛行性が見られる見込みである点には留意が必要である。外航船向け需要は当面、高水準であるものの、2005−10年にかけて市場は縮小しよう。他方、内航船向け・漁船向け舶用機器需要は当面、大幅な需要回復が見込みにくいものと予測されるため、中小造船所向け舶用機器メーカーにとっては今後とも厳しい事業運営を迫られることとなろう。
表:舶用機器の内需実績・予測
調査対象品目分野 単 位 実 績
1995 1996 1997 1998 1999 2000
ディーゼル機関 主機関 (500PS-) 千PS 5,907 5,628 6,253 7,015 5,984 5,401
補機関 千PS 1,233 1,173 1,294 1,182 1,148 1,184
ポンプ 百万円 12,902 11,035 11,139 14,064 12,548 9,424
電気機器 発電機 千KW 1,013 1,030 1,094 1,041 968 1,004
電動機 千KW 798 821 955 920 812 684
クレーン 百万円 16,408 16,380 19,293 16,994 13,152 11,888
ハッチカバー 百万円 11,480 14,900 17,855 18,616 13,450 11,910
プロペラ 固定ピッチプロペラ トン 7,033 8,751 7,530 9,343 8,252 9,015
可変ピッチプロペラ (CPP) 百万円 2,757 2,525 4,373 3,780 1,840 3,325
航海用機器 航海計画・保持 百万円 4,184 2,488 3,566 3,539 3,317 3,888
航行・航路監視 百万円 7,079 4,786 5,497 7,098 5,728 7,015
無線機器 百万円 8,422 10,703 11,254 12,422 5,600 6,811
漁労用機器 百万円 4,346 4,547 5,004 4,607 3,407 3,151
機関室補機 百万円 29,636 24,202 28,847 29,789 27,422 22,818
調査対象品目分野 単 位 実績推計 予 測
2001 2002 2003 2004 2005-10
年平均
ディーゼル機関 主機関 (500PS-) 千PS 7,017 6,557 6,635 6,699 5,899
補機関 千PS 1,479 1,355 1,318 1,331 1,246
ポンプ 百万円 11,891 12,183 12,947 13,122 11,028
電気機器 発電機 千KW 1,230 1,139 1,106 1,118 1,075
電動機 千KW 861 828 842 849 746
クレーン 百万円 12,987 11,985 13,414 13,585 12,771
ハッチカバー 百万円 13,496 11,902 12,012 12,105 12,104
プロペラ 固定ピッチプロペラ トン 10,402 9,670 9,589 9,651 8,321
可変ピッチプロペラ (CPP) 百万円 2,963 3,084 3,225 3,403 4,022
航海用機器 航海計画・保持 百万円 4,243 4,159 4,400 4,472 4,185
航行・航路監視 百万円 7,670 7,280 7,754 7,838 7,232
無線機器 百万円 7,474 7,159 7,559 7,630 7,023
漁労用機器 百万円 3,219 3,219 3,219 3,219 3,076
機関室補機 百万円 29,476 28,528 30,699 31,139 27,207
図:舶用機器内需実績推計と将来予測(2000年=100とした時の指数値)
z1027_01.jpg
(2) 需要先別内需推計と将来予測
[1] 外航船向け舶用機器需要
 外航船向け需要は外航船建造需要拡大により1990年代後半に増加基調を示した。今後は、2004年までは引き続き堅調な外航船建造需要に支えられ、舶用機器需要は高い水準で推移するものの、2005年以降は、外航船建造量が減少し、舶用機器需要は大きく減少するものと予測される。
表:舶用機器需要の実績推計と将来予測(外航船向け)
調査対象品目分野 単位 実 績
1995 1996 1997 1998 1999 2000
ディーゼル機関 主機関 (500PS-) 千PS 4,108 4,389 5,128 5,134 4,573 5,572
補機関 千PS 725 779 959 922 751 930
ポンプ カーゴオイルポンプ 百万円 1,006 984 942 1,500 1,885 1,611
上記以外 百万円 2,119 2,246 2,377 2,466 2,456 3,098
電気機器 発電機 千KW 515 550 671 653 540 653
電動機 千KW 347 366 409 429 413 472
クレーン 百万円 13,991 15,102 16,810 16,797 15,313 21,413
ハッチカバー 百万円 12,586 13,669 16,571 14,972 11,876 16,398
プロペラ 固定ピッチプロペラ トン 5,349 5,604 6,460 6,478 5,911 7,089
可変ピッチプロペラ (CPP) 百万円 0 0 0 0 0 0
航海用機器 航海計画・保持 百万円 2,631 2,808 3,062 3,205 3,133 3,731
航行・航路監視 百万円 4,927 5,323 6,004 6,101 5,658 7,014
無線機器 百万円 2,962 3,203 3,612 3,682 3,425 4,230
漁労用機器 百万円 0 0 0 0 0 0
機関室補機 百万円 25,158 27,368 29,893 31,282 31,006 37,495
調査対象品目分野 単位 実績推計 予     測
2001 2002 2003 2004 2005-10
年平均
ディーゼル機関 主機関 (500PS-) 千PS 6,185 5,669 5,694 5,694 4,632
補機関 千PS 1,068 950 909 909 795
ポンプ カーゴオイルポンプ 百万円 1,568 1,856 1,905 1,905 958
上記以外 百万円 3,269 3,058 3,342 3,342 2,651
電気機器 発電機 千KW 745 670 639 639 578
電動機 千KW 505 477 482 482 388
クレーン 百万円 23,166 20,729 23,544 23,544 20,834
ハッチカバー 百万円 18,479 15,641 15,693 15,693 15,274
プロペラ 固定ピッチプロペラ トン 7,789 7,152 7,044 7,044 5,701
可変ピッチプロペラ (CPP) 百万円 0 0 0 0 0
航海用機器 航海計画・保持 百万円 3,930 3,712 3,962 3,962 3,252
航行・航路監視 百万円 7,522 6,944 7,423 7,423 6,346
無線機器 百万円 4,529 4,193 4,486 4,486 3,809
漁労用機器 百万円 0 0 0 0 0
機関室補機 百万円 39,418 37,201 40,134 40,134 30,594
注:舶用機器需要(外航船向け)は「原単位×隻数」の積み上げであり、前掲の内需とは一致しない。従って、「外航船向け+近海船向け+内航船向け+漁船向け」需要総計は、内需とは値が一致しない。両者が一致しない背景要因としてはp25注3の諸要因が考えられる。
図:外航船向け舶用機器実績推計と将来予測(2000年=100とした時の指数値)
z1029_01.jpg








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION