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2. 舶用機器の輸出入動向
 次に、舶用機器の輸出入の動向について見ることとする。輸出入実績は、運輸省「舶用工業製品の輸出入状況」によっているが、同データは、[1]単位が金額ベースとなっている。[2]製品区分が生産データに比べ粗くなっている、といった理由により本調査の製品定義に一致しない品目が生じている。これらの品目については、次表に示す方法により、輸出入数量を算出した。
 その結果、算出される各舶用機器の輸出比率(=輸出/生産)、輸入比率(=輸入/内需。但し、ここでいう「内需」の定義は、「内需=生産−輸出+輸入」とし、在庫等は考慮しない「みなし内需」を指す。)は表のとおりである。
表:輸出入数量の推計方法
業種 製品名 輸出入算出の方法
ディーゼル 機関 主機関 輸入は0。
輸出は1995年までは舶用ディーゼル機関(輸出検査対象)の輸出契約実績 (PS) と生産実績 (−500PS、500PS−) より算出。1996年以降は日本舶用工業会「各国舶用機関の生産動向」に掲載されている「ディーゼル主機関の国別輸出入」を採用。
補機関 輸入は舶用ディーゼル機関輸入(中型+小型)をベースにして採用。輸出は舶用ディーゼル輸出(中型+小型別)と補機生産実績より算出
電気機器 発電機 電気機器計 (金額ベース) の輸出入比率を採用
電動機 同上
クレーン 係船・荷役機械の輸出入比率を採用
ハッチカバー 同上
プロペラ 固定ピッチプロペラ プロペラ計 (金額ベース) の輸出入比率を採用
可変ピッチプロペラ 同上
航海用機器 航路計画・保持 電波計器+航海計器の輸出入比率を採用
航行・航路監視 同上
無線機器 無線通信・船内通信装置の輸出入比率を採用
漁労用機器 航海計器の輸出入比率の採用
機関室補機 電気機器、空気機械等、油処理装置、熱交換機、ボイラーの合計 (金額ベース) の輸出入比率を採用
注:表に掲載していない製品については輸出入データの定義が生産データと一致している。
表:舶用機器の輸出比率(%)
  ディーゼル機関 ポンプ 電気機器
主機関 補機関 発電機 電動機
1990 15.0 19.8 23.6 7.9 7.6
1991 12.9 17.4 21.2 8.3 8.0
1992 13.7 15.4 10.3 8.6 8.2
1993 10.6 15.3 7.7 8.2 7.9
1994 15.5 18.7 15.7 8.6 8.3
1995 9.8 15.7 9.8 9.7 9.3
1996 9.9 21.9 17.8 9.8 9.5
1997 9.6 23.6 26.8 13.3 12.8
1998 5.4 26.0 16.1 13.5 13.0
1999 3.2 26.2 15.9 12.4 12.0
2000 3.2 30.2 37.4 20.0 19.3
 
  クレーン ハッチ

カバー
プロペラ 航海用機器
固定ピッチ
プロペラ
可変ピッチ
プロペラ
(CPP)
航路計画 ・
保持
1990 6.7 - 17.8 17.8 82.2
1991 2.5 - 15.0 15.0 64.6
1992 6.8 - 14.2 14.2 62.0
1993 1.8 - 11.7 11.7 62.0
1994 8.1 5.0 7.3 7.3 64.1
1995 4.5 7.3 8.0 8.0 57.2
1996 5.5 4.9 8.6 8.6 72.4
1997 10.6 2.6 6.4 6.4 63.8
1998 6.7 1.9 7.7 7.7 57.6
1999 2.1 1.5 11.3 11.3 91.2
2000 6.7 2.1 8.3 8.3 (106.2)
 
  航海用機器 機関室補機
航行・航路
監視
無線機器 漁労用機器
1990 82.2 38.2 48.2 18.9
1991 64.6 43.4 38.3 14.8
1992 62.0 39.8 39.7 20.1
1993 62.0 37.3 36.9 19.1
1994 64.1 34.9 37.3 28.9
1995 57.2 35.3 34.5 15.6
1996 72.4 39.0 40.1 23.2
1997 63.8 35.2 40.3 22.4
1998 57.6 28.9 31.1 22.4
1999 91.2 48.0 46.5 21.7
2000 (106.2) 37.4 53.5 26.2
注:航海用機器の一部の品目で輸出比率が100%を超過しているが、これは前述の統計の留意点で指摘した統計の限界に起因するものである。従って、参考値として扱うこととする。
表:舶用機器の輸入比率(%)
  ディーゼル機関 ポンプ 電気機器
主機関 補機関 発電機 電動機
1990 0.0 13.7 4.4 2.0 3.2
1991 0.0 8.4 7.7 2.0 2.0
1992 0.0 10 4.1 2.0 5.1
1993 0.0 8.5 1.3 2.0 5.4
1994 0.0 14.9 0.3 2.0 3.8
1995 0.0 17.9 8.6 2.0 4.1
1996 0.0 13.5 8.7 2.0 4.9
1997 0.0 11.6 15.5 2.0 4.2
1998 0.0 9.3 12.0 2.0 3.8
1999 0.0 24.3 18.7 2.0 5.5
2000 0.0 23.6 25.4 2.0 1.7
 
 
クレーン
ハッチ

カバー
プロペラ 航海用機器
固定ピッチ
プロペラ
可変ピッチ
プロペラ
(CPP)
航路計画・
保持
1990 0.5 - 0.0 0.0 4.7
1991 6.5 - 1.5 1.5 3.5
1992 3.2 - 1.3 1.3 1.5
1993 4.1 - 0.0 0.0 6.4
1994 0.9 0.0 0.9 0.9 1.5
1995 2.1 0.0 3.6 3.6 1.4
1996 1.6 0.0 3.3 3.3 9.9
1997 1.6 0.0 3.1 3.1 0.2
1998 6.2 1.6 3.3 3.3 1.8
1999 4.5 0.6 2.4 2.4 (87.7)
2000 1.0 0.8 0.1 0.1 (107.3)
 
  航海用機器 機関室補機
航行・航路
監視
無線機器 漁労用機器
1990 4.7 1.8 2.1 3.2
1991 3.5 1.4 2.3 4.4
1992 1.5 0.6 2.3 6.6
1993 6.4 1.4 1.8 6.5
1994 1.5 0.8 1.5 4.8
1995 1.4 1.3 0.0 6.2
1996 9.9 0.1 2.9 8.0
1997 0.2 0.3 3.3 8.2
1998 1.8 0.5 2.2 5.5
1999 (81.9) 0.6 4.0 6.6
2000 (109.0) (51.1) 4.2 9.0
注:航路計画・保持、航行・航路監視、無線機器については、足元の輸入比率は参考値








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