「ボランティアが行う活動としてはこの程度の内容が適当である」とする者が82.2%と大多数であり、ほとんどの者が現在の活動内容を肯定的に受け止めているようである。「今やっていることは本来職員がやるべき内容である」という評価をした者は5.6%であった。この数字自体は大きくないが、一部のボランティア活動者が職員の代替をさせられているという印象を持っていることは、ボランティア活動の今後の展開のためにはどうなのであろうか。また、「資格があれば実際の介護補助もやりたい」という者が5.6%いた。このような人の意欲を、どのように活かしていくか検討する必要があるのではなかろうか。なお、「その他」には、「入浴、トイレなどの介護補助は職員の方が適当」、「人それぞれで評価が異なる」などがあった。

　設置形態別の「公設民営」、入所者定員別の「51人以上100人以下」、男女別の「男性」で「今やっていることは本来職員がやるべき内容である」がやや多いが、理由は明らかでない。

　「職員数、ボランティア活動者ともに適正である」とする者が最も多い(41.4%)が、半数に達せず、「ボランティア活動者の人数がもっと必要である」という意見も31.0%あり、また、「ボランティア活動者に比して職員数が不足している」も12.6%あった。なお、「その他」の内訳としては、「わからない」が最も多いが、そのほかとしては、「職員、ボランティア問わず人手が不足」「もう少し職員の協力がほしい」などがあった。

　これを設置形態別にみると、「民設民営」で「ボランティアが不足」が最も少なくなっている一方、「職員が不足」という割合が最も高くなっているのが目立っている。

　入所者定員別では、「51人以上100人未満」と「101人以上200人未満」で「適正」が少ない一方で、「ボランティアの不足」及び「職員数の不足」が多くなっている。

　ボランティア活動者に対して、今後の自分のボランティア活動にどのような意向を持っているのかを聞いたところ、「活動をやめたい」は3.3%、「活動を一時休止したい」は1.1%で、極めて少数であった。逆に「現在の活動を続けたい」は77.8%、「現在の活動に加え、新たな分野の活動にも取り組みたい」が10.0%などとなっており、活動者の積極的な姿勢が目立っている。

　男女別にみると、「男性」に「回数を増やす」、「新たな分野にも取り組みたい」などと積極的な意志を示す者の割合が高い。

　年齢別では、数値の変化が大きいが、該当数が少なく傾向を読みとるのは困難である。