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21世紀のアジア・太平洋地域に開かれた空のゲートウェイ 福岡空港
●福岡空港の概要
 福岡空港は、九州経済の核として発展している福岡市の東南部約7kmに位置し、総面積350ha、滑走路延長2800mを有する国の拠点空港のひとつであり、また都心部へ、空港と直結した地下鉄でわずか11分という、極めて利便性の優れた空港でもあります。
 このような立地上の好条件を反映し、航空需要は年々増加の一途をたどり、平成12年の福岡空港における取り扱い貨物量は、271千トン(国内線215千トン、国際線56千トン)、旅客数については、197 0万人(国内線1720万人、国際線250万人)の利用があり、関西空港に次いで全国4位となっているなど、国内拠点空港として、アジア、太平洋諸国とを結ぶ国際空港として、重要な役割を果たしてきております。
 また、離発着回数については一本の滑走路としては全国1位の、13万9950回/年(国内線12万557 8回/年、国際線1万4372回/年)となって、ピーク時には2分間隔で離着陸するという超過密状態での運行を行っている状況であります。
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福岡空港平面図
福岡空港全景
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国際線路線図
●福岡空港の整備概要
 福岡空港では、このような状況を解消し、国内航空ネットワークの充実・多様化に対応するとともに、国際交流の中核的役割を担い、今後の増大する航空需要に対処していくために、滑走路の西側地域の有効活用と東側地域の再整備を進めてきております。
 そのうち西側地域については、平成4年度から着手した誘導路、エプロン、道路駐車場及び国際線旅客ターミナル等が平成11年の5月までに供用を開始し、ターミナル施設の狭隘化の解消及び国際旅客施設と貨物施設の充実を図っております。
 東側地域においては、おもに次の2つの観点から整備を進めております。
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西側ターミナル
[1]空港運用の効率化・円滑化のための誘導路直線化事業等
 東側平行誘導路の南東部については、滑走路に平行な標準形状ではなく、滑走路側に振った変速形状となっています。このため、場周道路等とのクリアランスが確保されず、大型航空機の離陸時においては、迂回経路をとるため効率が低下しています。このような効率低下を防ぐため、変速的な形状の誘導路を標準形状(直線化)に整備し、これにより航空機の運行上の効率化・円滑化を図ろうとするものであります。この誘導路の直線化工事については、平成13年度に現地着手し、平成14年度中に完了する予定で進めております。
 また、天候不良時等の航空機の安全性と定時性を確保するため、南側進入路に、精密進入が可能となるようにILS設置工事を、今後進めていく予定としています。
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東側誘導路計画図
[2]福岡空港の利用上の安全性の向上を図るための事業
 滑走路、誘導路、エプロン等、航空需要の増加に伴い舗装断面の見直しが必要な施設や老朽化が著しい施設について、改良工事を進めてきております。滑走路についてはアスファルト舗装の嵩上げ工事を平成12年度から着手し平成14年度完了する予定であります。また、誘導路やエプロンについても現在改良工事を実施しており、利用状況・緊急性等を考慮し、順次工事を進めていくこととしております。
 また、福岡空港整備事業として、上牟田川流域で洪水調節を行うための調節池の整備を進めております。現在はこれに先立ち、埋蔵物文化財の発掘調査を実施しており、調査完了後(平成14年度予定)現地に着手する予定としています。








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