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(3)滞在記
1)サントメ島
 サントメ島は同国最大の島で人口の90%以上がこの島に住んでいる。島は北東部が比較的平坦な他は、全般に樹木で覆われた山地で海岸沿いに集落が点在している。耕地はほとんどがカカオ、コーヒー、ヤシ畑で、穀物は作られていない模様。
 首都サントメは島の北東部の湾に沿って広がっており、湾の東南端に港湾設備がある。
 中心部の建物はポルトガル風の石造り2階建てが多く、道も広く、舗装もされておりゴミもなく清潔である。人々は温和で夜間に外出しても問題ないほど安全。
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写真-1 首都サントメの町並み
 現地通貨はドブレで交換レートは8,700ドブレ/ドル。但し、ホテル内はレストランも含めドル表示で現地通貨を使用する機会は余りない。価格は日本並みで高い。
 ホテルは街中に外国資本のものが4〜5軒あり、我々が泊まったホテルは設備も整っており、レストランの食事(フランス風)もまずまずで快適な滞在が可能である。なお、町にはイタリア料理のレストランはあるが、日本料理店はおろか中華料理店もない。
 島の東海岸にはサントメから最南端のポルトアレグレまで幹線道路が続いており、道路沿いの傾斜地に現地人の集落が点在している。現地人の家屋は高床式木造バラックで、周辺のヤシ畑での農業や漁業で生活をしている模様。主食は米とのことで主に台湾から輸入しているとのこと。
 道路は一応舗装はされているが、整備が悪くいたるところデコボコ。現在台湾の援助による道路整備が進められている。(同国は数少ない台湾承認国の一つで、台湾による援助が目立つ)
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写真-2 漁村と現地の子供
 最南端ポルトアレグレの沖合いにはロラス島という小島があり、この島を赤道が通っている。この島にはポルトガル資本によるバンガロー風のホテルがオープンし、未だ多くはないがヨーロッパからのリゾート客がマリンスポーツを楽しんでいる。道中には写真3の様な景観もあり、観光資源は豊かで今後の開発が期待されている。
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写真-3 ヤシ畑と奇妙な形の山(標高478m)








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